SEOのエンティティとは?キーワードとの違いやAI時代の必須施策4選

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生成AIが検索結果を生成・要約する時代で、キーワードさえ最適化すれば検索上位に表示されるといった常識はすでに通用しなくなっています。

サイトにキーワードを散りばめるだけでは、Googleや生成AIが「このサイトは何者か、何の専門家なのか」を把握できません。AIに引用されるには、対策キーワードに結びついたコンテンツではなく、サイトそのものが持つ意味と実体、すなわちエンティティとしての認識が重要です。

福田卓馬

EXTAGE株式会社では、エンティティの定義なくしてAI時代のSEOは成立しないと断言します。

この記事でわかること
  • キーワード至上主義の限界と、エンティティ認識の本質的な違い
  • 自社をGoogleのナレッジグラフに定義する具体的手法
  • エンティティSEOの実践施策と効果測定の方法

キーワード偏重のSEOから脱却して、自社の存在そのものをGoogleに正しく認識させる方法を理解し、AI検索が主流となるこれからの時代に備えましょう。

監修者
福田 卓馬
EXTAGE株式会社 代表取締役社長
SEO歴10年。上場企業を含む200社以上のSEO・Webマーケティング支援を実施。KADOKAWA社より『文章で金持ちになる教科書』『Webライターが5億円稼ぐ仕組み』を出版。
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目次

SEOにおけるエンティティとは

エンティティは、AI時代のSEOにおいて中心的な役割を担います。しかし、キーワードとの違いを正確に理解している人はあまり多くありません。

まずは以下の内容をかんたんに理解しておきましょう。

このセクションの内容
  • エンティティは単語でなく「もの」「人」を意味する
  • キーワードとの違いは「意味と実態」を持つこと
  • エンティティはナレッジグラフで管理される
  • AI時代ではエンティティがより重要になる

エンティティは単語でなく「もの」「人」を意味する

エンティティとは、Googleが明確な意味を持つ存在として認識する、人・組織・場所・概念のことです。

Googleは、Web上の情報を単なる文字列としてではなく、その背景にある意味で理解しようとします。たとえば、ワンピースという単語がでたとき、文脈から洋服なのかマンガなのかを区別して解釈します。

よって、自社のWebサイトや著者、監修者、サービスやブランドを明確な「エンティティ」として認識させるための施策が不可欠です。

キーワードとの違いは「意味と実態」を持つこと

キーワードとエンティティは、目指す目的としくみが異なります。

検索キーワードは、ユーザーが特定の文字列で検索したときに、自社サイトの上位表示を目指します。エンティティにこのような目的はなく、自社が特定の専門家であるとGoogleにアピールするのが主目的です。

従来のキーワード対策と違い、エンティティは抽象的な概念です。

福田卓馬

対策しても上位表示されてアクセスが増えるといったわかりやすい効果がないために、軽視されているように思います。

ひとつだけ覚えておいてほしいのが、キーワード対策とエンティティの活用は対立するものではないという点です。むしろ、キーワードで集客したあとにエンティティで権威性を高めれば、SEO効果を最大化できます。

エンティティはナレッジグラフで管理される

Googleはナレッジグラフ」という巨大なデータベースを用い、世界中のエンティティ情報を管理しています。

ナレッジグラフとは

エンティティ同士を関連付けて、グラフ構造で整理するしくみのこと。

ある企業がどの場所にあり、どんな事業を行っているかといった関係性を理解します。

たとえば弊社EXTAGE株式会社であれば「Webマーケティング」「SEO」「ライティング」といったエンティティと結びつきます。

Googleは、構造化データやWikipediaのような信頼性の高い情報源からデータを集め、ナレッジグラフを構築します。よって、自社の会社やブランド、サービスなどの情報を信頼性の高い情報源へと正しく提供するのが肝要です。

AI時代ではエンティティがより重要になる

これからの時代は、間違いなく生成AIによる検索が主流になっていくため、エンティティの重要性は増していく一方です。

これまではGoogle検索が主流だったため、キーワードでの対策で事足りました。しかし、生成AIが参照元・推奨できるサービスを探すときは、もはやキーワードではなくエンティティで認識します。

Googleの公式サイトでも、ナレッジグラフによって検索機能が進化すると示唆されています。

ナレッジグラフを使えば、Googleが把握している物、人、場所(ランドマーク、有名人、都市、スポーツチーム、建物、地理的特徴、映画、天体、芸術作品など)を検索し、クエリに関連する情報を瞬時に取得できます。これは、ウェブの集合知を活用し、人間のように世界をより深く理解する次世代検索の構築に向けた重要な第一歩です。

引用元:Introducing the Knowledge Graph: things, not strings

生成AIは、信頼できる情報源としてエンティティ認識されたサイトを優先的に引用します。

福田卓馬

エンティティ施策はAI検索に選ばれるサイトになるための不可欠な投資でです。

AI検索時代のSEO戦略全体については、「AI時代のSEO対策|生成AI検索で上位表示を獲得する方法」の記事で体系的に解説しています。

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以下の表にキーワード戦略とエンティティ戦略の違いをまとめました。アルゴリズムの変遷とともに整理したものです。

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比較軸キーワード偏重SEOエンティティ軸SEO
評価基盤TF-IDF中心LLMによる意味理解+ナレッジグラフ照合
設計の軸検索ボリューム重視・文字数増専門領域の定義・トピック権威性の構築
アルゴリズム耐性コアアップデートで乱高下エンティティ確立後は安定
AI検索での引用引用されにくいエンティティIDで特定され引用されやすい
典型的な失敗文字数・共起語の詰め込み構造化データだけで外部言及が不足

EXTAGE株式会社では200社以上のSEO支援の中で、「エンティティ定義の有無」がアルゴリズム変動時の順位安定性を決定づける最大の変数であるという結論に至っています。

自社のエンティティを定義する方法

具体的なSEO施策を始める前に、まず自社をどのような存在としてGoogleに認識させたいかを明確に定義する必要があります。定義があいまいなままでは、施策の効果が限定的になってしまいます。

このセクションの内容
  • エンティティ定義で決めるべき3つの要素
  • 運営者情報と著者情報ページの整備
  • Googleビジネスプロフィールの最適化

エンティティ定義で決めるべき3つの要素

エンティティを定義する際には、エンティティ・属性情報・関連エンティティの3つを明確にしましょう。

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要素記入項目記入例(EXTAGE)
①エンティティタイプ組織の分類SEOコンサルティング企業
②属性情報正式名称EXTAGE株式会社
所在地東京都
代表者代表取締役名
事業内容SEOコンサル/AI文豪
③関連エンティティ関連人物代表者名・主要著者名
関連サービスAI文豪・SEOコンサルティング
業界キーワードSEO・エンティティ・構造化データ

上記のような情報をテキスト化し、WebサイトやSNSなどすべての情報発信チャネルで一貫性を持たせることが、エンティティ認識を促進するための第一歩です。

運営者情報と著者情報ページの整備

エンティティをGoogleに伝えるうえで、最優先で整備すべきページは「運営者情報」と「著者情報」です。

たとえば、会社概要ページには、次のような基本情報を網羅的に記載してください。

運営者情報ページの必須項目チェックリスト
  • 法人名(正式名称)
  • 所在地(住所)
  • 代表者名
  • 設立年
  • 事業内容
  • 公式SNSアカウントへのリンク
  • 問い合わせ先(電話番号・メールアドレス)

さらに、記事ごとに著者プロフィールページを作成し、各記事と紐づけることが有効です。

著者ページには、専門分野、資格、実績などを具体的に記載しましょう。その人物がテーマの専門家であると示すことで、サイトの信頼性強化にも直結します。

著者・監修者情報の具体的な書き方については「監修者情報のSEO効果と正しい書き方」の記事で詳しく解説しています。

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Googleビジネスプロフィールの最適化

ローカルなビジネスなら、Googleビジネスプロフィールの最適化がエンティティ認識に影響を与えます。次のような「NAP情報」をWebサイトやSNSなどすべての媒体で統一させましょう。

NAP情報とは
  • Name(名称)
  • Address(住所)
  • Phone(電話番号)

注意したいのが、情報の不一致です。たとえば、WebサイトとGoogleマップでそれぞれ違った情報が書かれていたり表記ゆれしていたりすると、エンティティの認識を妨げます。

福田卓馬

エンティティ定義は「何から手を付ければいいか」がわかりにくい領域です。自社の現状診断から始めたい方は、お気軽にご相談ください。

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エンティティを活用したSEO施策4選

自社のエンティティ定義が完了したら、次はその情報をGoogleに正しく認識させるための具体的なSEO施策を実行します。

エンティティSEO施策4選
  • 外部からの権威ある言及を獲得する
  • 構造化データでエンティティを機械的に伝える
  • コンテンツ内でエンティティを一貫して記述する
  • 内部リンクでエンティティの関連性を構築する

自社サイト内部の改善だけでなく、外部からの評価も獲得することがポイントです。それぞれ詳しく見ていきましょう。

外部からの権威ある言及を獲得する

エンティティをGoogleに認識させるなら、権威ある外部サイトから言及されるのがもっとも効果的です。Googleは、信頼できる第三者が言及している存在を「実在する」と判断する傾向があります。

言及されるとき、必ずしも自社サイトへのリンクが設置されている必要はありません。リンクのないサイテーションでもエンティティ認識の向上に貢献します。

サイテーションとは

リンクがなくても、Web上で企業名やサービス名が記載されること。被リンクとは異なり、テキストでの言及だけでもGoogleのエンティティ認識に貢献する

理想的なのは、信頼に足るコンテンツを発信して、自然に言及を得ることです。しかし、次のようなアクションを取ることで、こちらから能動的にサイテーションを集められます。

手段具体例
業界メディアへの寄稿Web担当者Forum・MarkeZine等への記事寄稿
プレスリリース配信PR TIMES等で事業・調査レポートを発信
カンファレンス登壇SEO系イベントでの登壇→登壇者ページに掲載
SNSでの専門的発信X(Twitter)での業界知見の継続発信→引用・メンション獲得
Wikidata登録自社がエンティティとして登録→ナレッジパネル表示に直結
福田卓馬

短期的には上記のような手法が有効ですが、中長期目線でも、外部から言及されるようなWebサイトやコンテンツ作りを心がけましょう。

Wikidata登録の具体的手順

Wikidataへの登録は、ナレッジパネル表示に直結する重要な施策です。以下の手順で進めましょう。

Wikidata登録の5ステップ
  • Wikidata公式サイトでアカウントを作成する
  • 「新しい項目を作成」から自社エンティティを登録する
  • プロパティを追加する
  • 出典を必ず付与する
  • 構造化データのsameAsプロパティに取得したWikidata URLを追加する

プレスリリース配信の実践ポイント

プレスリリースは最も着手しやすい外部言及獲得手段です。月1〜2本の配信頻度を目安に、継続的に発信しましょう。PR TIMESの場合、1配信あたり3万円(税別)から利用できます。

重要なのはメディアが取り上げたくなるニュース性のあるテーマを選ぶことです。「プレスリリースを打ちたいけどネタがない」という声をよく聞きますが、以下のような名目であれば定期的に配信できます。

プレスリリースに使える名目例
  • 独自調査・アンケートレポートの公開
  • 新サービス・新機能のリリース
  • ホワイトペーパー・eBookの公開
  • カンファレンス・セミナーの開催・登壇レポート
  • 業界団体・メディアとの提携・協業
  • 導入実績・支援事例の公開
  • 受賞・認定の取得
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とくに独自調査レポートは、メディアに引用されやすくサイテーション獲得に直結します。自社の専門領域に絞った小規模調査でも十分です。

外部言及施策の目標と効果測定

外部言及施策の効果を定量的に追うために、以下の3つの目標を設定しましょう。

追いかける指標
  • 指名検索数の増加
  • サイテーション数の増加
  • ナレッジパネルの表示達成

指名検索数は、3ヵ月で20%以上の増加を目安に追跡しましょう。Googleサーチコンソールの「検索パフォーマンス」レポートを使います。

GSCで検索キーワードごとに絞り込む

フィルタで自社名・ブランド名のクエリに絞り込み、月別のインプレッション数とクリック数の推移を確認します。「EXTAGE」「EXTAGE株式会社」など表記ゆれを含めた複数クエリの合計値で見ましょう。

サイテーションは、月5件以上の新規言及を目安にしましょう。Googleで「”自社名” -site:自社ドメイン」と検索し、自社サイト以外での言及を確認します。

ナレッジパネルの表示は、施策開始から6ヵ月以内の表示達成を目標に設定しましょう。

調査方法は、シークレットモードで自社名をGoogle検索し、検索結果の右側にナレッジパネルが表示されるかを確認します。

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構造化データだけ入れてやった気になるケースが体感7割ですが、外部言及が伴わないとエンティティ認識は進みません。上記3つの目標を定期的にチェックして、施策の方向性を修正していきましょう。

被リンク獲得を含むSEO外部対策の具体的な方法については、「SEO外部対策の完全ガイド|施策12選とペナルティの避け方」の記事で詳しく解説しています。

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構造化データでエンティティを機械的に伝える

Webサイトの内部からエンティティ認識を進めるには、構造化データの実装が有効です。

構造化データとは

Webページの内容を検索エンジンに正しく伝えるための記述方法のこと。

人間には理解できても、機械には曖昧にしか伝わらない情報を、構造化データを使って明確にできます。

具体的には、次のような構造化データを実装しましょう。

タイプ用途
Organization企業・組織の基本情報を定義
Person著者・代表者の情報を定義
Article記事コンテンツの情報を定義
FAQPageFAQ形式のコンテンツを定義
LocalBusiness地域ビジネスの情報を定義

実装後は、リッチリザルトテストツールで正しく記述できているか必ず確認してください。

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勘違いされがちなのが「リッチリザルトがほとんど表示されないので構造化データは不要」という考え方。AI検索時代において、エンティティ認識を確かなものにするために構造化データが重要になります。

構造化データと聞くと難しそうに思われがちですが、意外にもかんたんに実装できます。詳しいやり方は「構造化データがSEOに与える5つの影響!チェック方法も解説」の記事で解説していますので、参考にしてください。

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コンテンツ内でエンティティを一貫して記述する

それぞれのWebサイトでエンティティに関する情報の表記を統一すると、Googleの正確な認識を助けます。たとえば、会社名を「株式会社EXTAGE」と「EXTAGE」のように混在させるのは避けるべきです。

コンテンツ内では、自社の専門領域に関連するエンティティへ自然に言及しましょう。個別の記事では、著者情報をプロフィールページへリンクさせることで、著者エンティティの専門性を強化できます。

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コンテンツ全体で一貫した情報を提供し続けることが、ナレッジグラフ上での関連性構築に寄与し、サイトの専門性をGoogleに示せます。

エンティティの一貫性を保つためには、サイト全体の情報設計が重要です。サイト構造の設計手法については、「SEOに強いサイト設計のやり方|手順とポイントを解説」の記事で解説しています。

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内部リンクでエンティティの関連性を構築する

サイト内のエンティティ同士がどのように関連しているかをGoogleに伝えるためには、内部リンク同士のつながりも意識しましょう。関連性の高いページ同士を適切にリンクで結ぶと、サイト全体のテーマ性を強化できます。

重要になるのが「トピッククラスター」の考え方です。このサイトはこのテーマを体系的に網羅しているとGoogleに伝えられます。

トピッククラスターとは

あるテーマの中心となる記事(ピラーページ)と、関連するサブトピックの記事群を内部リンクでつないだサイト構造。

トピッククラスターモデル

また、リンクを設置する際のテキストには「こちら」のようなあいまいな単語ではなく、リンク先のページ内容を示すエンティティ名・キーワードを含めましょう。

トピッククラスターの設計方法や具体的な構築手順については、「トピッククラスターとは?SEOへの効果と作り方を解説」の記事で詳しく解説しています。

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エンティティ施策の注意点

エンティティ施策は中長期的な視点で取り組むべきものですが、事前にリスクや特性を理解しておくことで、判断を誤る可能性を減らせます。

エンティティ施策の注意点
  • 即効性を期待しすぎない
  • 構造化データだけでは不十分
  • キーワードSEOとの併用が前提

即効性を期待しすぎない

エンティティ施策は、キーワード対策のようにすぐに順位が変動するものではありません。Googleが情報を収集し、ナレッジグラフに反映するには時間が必要です。

構造化データがリッチリザルトに反映されるまでにも数週間から数ヵ月、ナレッジパネルが表示されるまでには半年以上を要するケースも少なくありません。

短期的な検索順位だけでなく、リッチリザルトの表示率や指名検索数の増加といった、中長期的な指標で効果を評価しましょう。指名検索についての考え方、および増やし方は「指名検索を増やすためのSEO対策」の記事で詳しく解説しています。

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構造化データだけでは不十分

構造化データの実装はエンティティ施策において大切ですが、それだけでは十分です。

構造化データは、あくまでGoogleにエンティティ情報を正確に伝えるためのひとつの手段。エンティティが総合的に評価されるには、コンテンツの質、外部からの言及、運営者情報の明記などが複合的に影響します。

とくに、構造化データの記述にエラーがあると、かえってGoogleからの評価を下げるリスクも存在します。

構造化データは、他の施策と組み合わせて運用することで初めて効果が発揮されると理解しましょう。

福田卓馬

支援現場では、構造化データだけ入れてやった気になるケースが体感7割ほど。外部言及が伴わないと効果はほぼでません。

キーワードSEOとの併用が前提

エンティティ施策は、従来のキーワードSEOに取って代わるものではなく、それを補完・強化する位置づけにあります。キーワードSEOで集客の土台を築き、そのうえでエンティティ施策によってサイトの権威性と信頼性を高めるのが効果的です。

キーワード経由で訪れたユーザーに対し、エンティティとしての信頼性が購買や問い合わせを後押しします。

リソースが限られている場合は、まずキーワードSEOで成果を出すことを優先し、次のステップとしてエンティティ施策に取り組みましょう。

両方を並行して進めることができれば理想的ですが、自社の状況に合わせて優先順位を判断しましょう。EXTAGEでは、キーワードSEOで月間オーガニック流入1,000セッション以上の土台が構築できた段階で、エンティティ施策への移行を推奨しています。

キーワードSEOの基本的なやり方と手順については「SEOキーワード選定の方法を4STEPで解説」の記事で解説しています。

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エンティティ施策の効果測定方法

エンティティ施策を実行したあとは、その効果を正しく測定し、次の改善につなげることがかかせません。効果指標は多岐にわたるため、何を見るべきかを整理しておきましょう。

エンティティの効果測定方法
  • Search Consoleでリッチリザルトの表示状況を確認する
  • ナレッジパネルの表示有無をモニタリングする
  • 構造化データテストツールでエラーを検出する

Search Consoleでリッチリザルトの表示状況を確認する

Google Search Consoleは、エンティティ施策の効果測定にかかせないツールです。構造化データが正しく認識されているかを確認できます。

Search Consoleのメニューから「拡張」レポートを選択すると、サイトに実装されているリッチリザルトの種類や、表示されているページの数、エラーの有無を確認することが可能です。

エラーが検出された場合は、構造化データの記述ミスが原因である可能性が高いため、早急に修正が必要です。

リッチリザルトが表示されているページのクリック率を、表示されていないページと比較することで、施策の効果を定量的に評価できます。

福田卓馬

Search Consoleの「拡張」レポートは月に1回はチェックする習慣をつけましょう。エラーの早期発見が施策の成果を左右します。

ナレッジパネルの表示有無をモニタリングする

ナレッジパネルの表示は、Googleにエンティティとして明確に認識されたことを示す最もわかりやすい指標です。自社名やブランド名で定期的にGoogle検索を行い、ナレッジパネルが表示されるかを確認しましょう。

ナレッジパネルの事例

ナレッジパネルが表示されたら、内容が正確であるかを確認し、必要であれば「情報の修正を提案」機能を使って最新の情報に更新します。情報の正確性を保ち、ユーザーからの信頼を維持するうえでかかせません。

もし表示されない場合は、Googleビジネスプロフィールの情報が不足していたり、外部からの言及が少なかったりする可能性があります。

福田卓馬

ナレッジパネルが表示されたら、まずはスクリーンショットを保存しておくことをおすすめします。表示状況の変化を追跡する際に役立ちます。

構造化データテストツールでエラーを検出する

構造化データは、わずかな記述ミスでも正しく機能しません。実装後や修正後には、必ず専用のテストツールでエラーがないかを確認してください。

Googleが提供する「リッチリザルトテスト」を使えば、特定のURLやコードスニペットがリッチリザルトに対応しているか、またエラーがないかをチェックできます。

リッチリザルトテストの

スキーママークアップ検証ツール」では、より詳細な構文チェックが可能です。

スキーママークアップ検証ツールの表示事例

エラーを放置すると、構造化データの効果が得られないだけでなく、サイト全体の評価に悪影響を及ぼす可能性もあります。ツールを活用して、常に正確な状態を保つようにしてください。

福田卓馬

構造化データの実装後は、必ずリッチリザルトテストで確認してください。小さなミスが原因で効果がゼロになるケースもあります。

エンティティSEOの成功事例

エンティティを活用したSEO施策は、実際に多くの企業で成果を上げています。ここでは、具体的な成功事例をもとに、どのような施策がどのような結果につながったのかを分析します。

紹介する成功事例
  • EXTAGE株式会社:エンティティ定義でナレッジパネル表示を達成
  • Rotten Tomatoes:構造化データ10万ページ導入でCTR25%向上

EXTAGE支援事例:エンティティ定義でナレッジパネル表示を達成

EXTAGE株式会社では、自社サイトを立ち上げる際に、GBP最適化・構造化データ実装・外部言及獲得の3施策を組み合わせたエンティティ定義によりナレッジパネルの表示に成功しています。

ナレッジパネルの表示

具体的な対策として、まず会社情報ページに商号・代表取締役・法人番号などの情報を明確に定義。Googleビジネスプロフィール等の記載と統一させました。

加えて、各記事コンテンツには著者情報を記載し、詳細ページへ遷移させるよう配備。各ページに合わせた構造化データも実装しました。

さらに、新サービスの告知はPR TIMESで告知することで、外部サイトからの言及も得られています。

得られた結果
  • ナレッジパネル表示を達成(支援開始6ヵ月後)
  • 指名検索数が約2.4倍に増加
  • 会社ホームページのクリック率が約1.7倍
福田卓馬

構造化データだけ、GBPだけでは成果は限定的です。この事例でも「外部言及の獲得」がナレッジパネル表示の決定打になりました。200社以上の支援で一貫して見えるパターンです。

Rotten Tomatoes:構造化データ10万ページ導入でCTR25%向上

映画レビューサイトとして有名なRotten Tomatoesは、膨大なページ数を持つものの、検索結果での表示が通常のテキストリンクのみでクリック率が伸び悩んでいました。

この課題に対し、約10万ページにわたって映画レビューに関する構造化データを網羅的に実装しました。映画のタイトル・監督・評価・公開日といったエンティティ情報を、検索エンジンが理解しやすい形式で提供したのです。

結果、構造化データを実装したページのクリック率が25%向上しました。

検索結果に星評価やレビュー数が表示されるようになり、ユーザーの注目を集めることに成功した事例です。

福田卓馬

EXTAGEの支援実績でも、リッチリザルト表示ページは非表示ページと比較してCTRが平均1.5〜2倍になっています。構造化データの実装効果を裏付けるデータです。

参考:https://ecco.co.jp/blog/blog-15954/

エンティティ施策を含むSEOの全体戦略を1冊で把握したい方は、こちらの資料をご活用ください。


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よくある質問

エンティティ施策は具体的にどのくらいで効果が出ますか

施策の内容によって異なりますが、構造化データの反映に2〜4週間、リッチリザルトの表示に1〜2ヵ月が目安です。

ナレッジパネルの表示には外部からの言及の量や質に大きく依存するため、3ヵ月から1年以上かかる場合もあります。中長期的な視点を持ち、継続的に取り組む姿勢が求められます。

構造化データを入れればナレッジパネルに表示されますか

構造化データの実装だけでナレッジパネルの表示が保証されるわけではありません。構造化データはあくまでGoogleに自社の正確な情報を伝えるための補助的な手段です。

ナレッジパネルの表示には、GBPの充実度やWikipedia・Wikidataへの登録、外部の信頼できるサイトからの言及など複数の要因が総合的に評価されるため、まずはGBPの最適化やNAP情報の統一から着実に取り組みましょう。

エンティティとキーワード、どちらを優先すべきですか

まずキーワードSEOで集客の土台を作ることが優先です。良質なコンテンツで安定したアクセスを確保した上で、次のステップとしてエンティティ施策に取り組むのが現実的な進め方です。

ただし、サイト立ち上げの初期段階でOrganization(組織)やPerson(著者)といった基本的な構造化データを設置しておくことは推奨されます。リソースに余裕があれば、両施策を並行して進めるのが理想的です。

小規模サイトでもエンティティ施策は効果がありますか

はい、小規模なサイトでもエンティティ施策は効果があります。とくに飲食店やクリニック、士業事務所といった地域密着型ビジネスでは、GBPを通じたエンティティ認識が直接的な集客につながります。

大規模サイトのように網羅的に実装する必要はなく、まずは運営者情報や著者情報を整備し、基本的な構造化データ(Organization、Personなど)から「小さく始めて効果を見ながら広げる」アプローチが有効です。

エンティティ施策で最初にやるべきことは何ですか

まず自社の現状を把握することが最優先です。Googleで自社名を検索してナレッジパネルの表示有無を確認し、GBPが未登録であれば最優先で登録・最適化を行いましょう。

その上で、会社概要ページや著者プロフィールページの内容を充実させ、情報に一貫性を持たせます。この「エンティティを定義する」土台が固まってから、構造化データの実装といった技術的な施策に進むのが最も効率的です。

福田卓馬

エンティティ施策は自社だけで3要素すべてをカバーするのはハードルが高いのが実情です。まずはプロに現状診断を依頼するのが最短ルートです。

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福田 卓馬
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