オウンドメディアとホームページの違いは運用する目的|成果を生む使い分けを解説
「オウンドメディアってホームページと何が違うの?」
「オウンドメディアを始めるメリットがわからない…」
「ホームページとオウンドメディア、どう使い分ければいいの?」
Webマーケティングに力を入れているのに、なかなか成果が出ないと悩んでいませんか?
もしかしたら、ホームページとオウンドメディアの違いを理解していないことが原因かもしれません。
福田 卓馬せっかく時間とコストをかけてWebサイトを運用するのであれば、それぞれの特性を活かして最大限の効果を得たいですよね。
そこで本記事では、EXTAGEとして累計80社以上のオウンドメディアを支援してきた実績をもとに、成功事例を交えながらオウンドメディアとホームページの違いをわかりやすく解説します。
- オウンドメディアとホームページの3つの違い
- オウンドメディアで成功する5つのメリット
- ホームページとオウンドメディアの効果的な使い分け
- BtoB・BtoC企業のオウンドメディア成功事例
- オウンドメディアの効果的なSEO対策
- オウンドメディア立ち上げ・運用5つのポイント
本記事を読むことで、オウンドメディアとホームページの違いを理解し、自社に最適なWebマーケティング戦略を構築できるようになります。ぜひ最後までご覧ください。
本記事の執筆者


福田 卓馬
EXTAGE株式会社 代表取締役|上場企業を含むSEO担当社数は30以上|出版書籍『文章でお金持ちになる教科書』『Webライターが5億円稼ぐ仕組み』
オウンドメディアを成果につなげるには、正しいSEOの理解が欠かせません。
EXTAGEでは、サイト運営やSEO施策を初めて行う方でも体系的に学べる「SEO大全」を無料公開しています。
検索上位を実現するための本質的な知識をまとめていますので、あわせてチェックしてみてください。
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オウンドメディアとホームページの違いは3つある
オウンドメディアとホームページはどちらもWebサイトですが、目的、ターゲット、更新頻度が異なります。



Webマーケティング戦略を成功させるには、それぞれの違いを理解することが重要です。
| オウンドメディア | ホームページ | |
|---|---|---|
| 目的 | 顧客との関係を構築し、長期的なエンゲージメントを促進 | 企業の信頼性を高める |
| ターゲット | 特定の顧客層 | 広く一般向け |
| 更新頻度 | 多い | 少ない |
ここでは、オウンドメディアとホームページの違いをそれぞれ詳しく解説します。
目的
ホームページの主な目的は、企業情報を発信し、企業の信頼性を高めることです。会社概要、事業内容、沿革、連絡先などを掲載し、企業の公式な窓口としての役割を果たします。
一方、オウンドメディアの目的は、顧客との関係を構築し、長期的なエンゲージメントを促進することです。ブログや記事、動画などを通して顧客にとって有益な情報を提供し、顧客の興味関心を高め、購買意欲の向上を目指します。
ホームページは企業とステークホルダーをつなぐ公式な情報源であり、オウンドメディアは顧客との良好な関係性を育むための情報発信源です。
ターゲット
ホームページは潜在顧客、投資家、求職者、取引先など、広く一般に向けて情報発信を行います。あらゆるステークホルダーを対象としている点が特徴です。
一方、オウンドメディアは特定の顧客層をターゲットに設定し、より深く掘り下げた情報を提供します。自社の製品やサービスに興味を持つ層へ、ニーズに合わせた情報を届け、購買意欲の向上、そして最終的には顧客獲得を目指します。



ホームページは広く浅く情報を発信するのに対し、オウンドメディアは狭く深く情報を発信する点が特徴です。
更新頻度
ホームページは会社概要や事業内容など、静的な情報が中心であるため、更新頻度は比較的低く、企業情報の変更時など、必要な場合にのみ更新されます。
一方、オウンドメディアは顧客の関心を維持し、継続的なエンゲージメントを促進するために、高頻度で更新を行います。ブログ記事やニュース、イベント情報などを定期的に配信することで、常に新しい情報を提供し続けることが重要です。



Content Marketing Instituteの調査によると、週に1回以上コンテンツを更新している企業は、月に1回以下しか更新していない企業に比べて、リード獲得数が4.5倍多いというデータがあります。
ホームページは情報が古くならない限り更新の必要性は低いですが、オウンドメディアは定期的な更新が重要となります。
ホームページとオウンドメディアの効果的な使い分け


ホームページとオウンドメディアはそれぞれ異なる役割を持つため、目的に応じて使い分けることが重要です。
具体的には、下記のように目的ごとに使い分けるのが効果的です。
- オウンドメディア|見込み顧客を集めたい場合に使用
- ホームページ|信頼性を高めたい場合に使用
この2つを役割に合わせて組み合わせることで、「認知 → 興味 → 比較検討 → 問い合わせ」までの導線がスムーズにつながり、Webからの成果を大きく伸ばすことができます。
オウンドメディア|見込み顧客を集めたい場合に使用
オウンドメディアは、ユーザーの疑問や悩みを解決する記事を継続的に発信し、検索やSNSから新規ユーザーとの接点を生み出す「集客メディア」です。
- 潜在層・まだ自社を知らない層へリーチ
- 読者にとって役立つ情報を提供し、信頼関係を構築
- 認知拡大やナーチャリング(育成)など中長期のマーケティング基盤を構築
ノウハウ記事・インタビュー・ストーリーなどの価値提供型コンテンツを通じて、読者の興味を引き、将来的な問い合わせや商談につながる見込み顧客を育成することが可能です。



オウンドメディアを運用するメリットは非常に大きく、資産として蓄積され続ける点も魅力です。
中長期の集客基盤をつくりたい企業にとって、取り組む価値は十分にあるでしょう。
なお、弊社ではブログやオウンドメディアのコンサルティングを請け負っており、その運用支援の中で蓄積してきたノウハウをまとめた『SEO大全』も無料で公開しています。
この資料では、オウンドメディアを成功へ導くための基本戦略から、検索上位を実現する具体的なSEO施策までを体系的に解説。
「どこから改善すべきかわからない」「記事を増やしてもアクセスが伸びない」といった課題を抱えている企業にとって、日々の運用にすぐ取り入れられる実践的な内容になっています。
オウンドメディアの成長を加速させたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
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ホームページ|信頼性を高めたい場合に使用
ホームページは、企業の信頼性を担保するための「公式情報の発信基地」です。
会社概要や事業内容・サービス紹介など、企業として必要な一次情報をまとめて掲載し、訪れたユーザーが企業の全体像を正しく把握できるように設計されています。
- 企業の基本情報を伝える
- 取引先・採用候補者・既存顧客など、幅広いステークホルダーに向けた公式情報を発信する
- 信頼性・安心感を担保し、会社の看板として機能する
つまりホームページは、自社を知ってもらうための「入り口」であり、信用を築くうえで欠かせない存在です。
ホームページが「企業の名刺」だとすれば、オウンドメディアは「集客と育成のエンジン」です。
たとえば、ホームページでサービスの概要をわかりやすく示し、オウンドメディアで活用事例やノウハウ記事を提供することで、ユーザーの理解が深まり、購買意欲の向上につながります。



両者を目的に応じて使い分けることで、Webからの成果をより大きく伸ばすことができます!
オウンドメディアとホームページの最適な配置と関係性
オウンドメディアとホームページをどのように配置し、どう組み合わせて運用するかは、Web全体の成果を左右する重要なポイントです。
基本的な考え方はホームページを土台とし、その配下にオウンドメディアを置くという構成です。


この形にすることで、サイト全体の構造が一貫し、ブランドイメージも統一できます。その結果、検索評価の向上はもちろん、ユーザーがサイト内を回遊しやすくなるメリットも得られます。



また、ホームページとオウンドメディアの両方をまだ持っていない場合は、先にホームページを整備しましょう!
企業の基本情報やサービス内容、問い合わせの導線など、信頼性を担保する「公式の受け皿」がないまま集客を始めても、成果につながりにくくなってしまいます。
そのうえで両者を役割ごとに分けてセットで運用することで、「信頼性(ホームページ)」×「集客(オウンドメディア)」×「教育・育成(コンテンツ)」が連動し、Web全体の成果をより大きく伸ばすことができます。
オウンドメディア立ち上げ・運用5つのポイント
オウンドメディアを立ち上げ、効果的に運用するには、いくつかの重要なポイントがあります。
ここでは、明確な目的・目標設定、ターゲット読者の明確化、効果的なコンテンツ制作、SEO対策、PDCAサイクルという5つのポイントについて解説します。
1. 明確な目的・目標設定
オウンドメディアを立ち上げる前に、「なぜオウンドメディアを始めるのか」「何を達成したいのか」といった目的と目標を明確に設定することが重要です。





目的と目標を明確にすることで、コンテンツ戦略やKPI設定を適切に行えます。
2. ターゲット読者の明確化
ターゲット読者を明確にすることで、読者のニーズに合ったコンテンツを提供できます。
読者の属性や興味関心、検索キーワードなどを分析し、ペルソナを設定することで、コンテンツ制作の方向性を定められます。
3. 効果的なコンテンツ制作
キーワードリサーチを行い、読者の検索意図に沿ったコンテンツを提供することで、SEO効果を高めます。ユーザーにとって価値のある情報を提供し続けることで、オウンドメディアの価値を高めます。



読者のニーズに合った質の高いコンテンツを制作することが重要です。
4. SEO対策
オウンドメディアで安定した集客を実現するためには、SEO対策が欠かせません。
検索エンジンで上位表示されることで、記事を必要とするユーザーに見つけてもらいやすくなり、長期的なアクセスの増加につながります。
SEO対策には、主に次のような取り組みが含まれます。
| SEO対策 | 具体的な施策 |
|---|---|
| キーワード選定 | 検索ニーズを踏まえ、狙うべきキーワードを明確にする |
| コンテンツSEO | ユーザーの悩みを解決する、質の高いコンテンツを継続的に発信する |
| 内部対策 | 内部リンク構造の最適化や、わかりやすい見出し構成、メタ情報の整備を行う |
| 外部対策 | 自然な被リンク獲得やSNSシェアなど、外部からの評価を高める |
オウンドメディアで成果を出すには、こうしたSEOの基礎を丁寧に積み上げることが重要です。
例えば、ターゲットキーワードを適切に盛り込んだ質の高いコンテンツを作成し、サイト内の回遊性を高める内部リンクを設計することで、検索順位が安定し、継続的な流入が期待できます。



SEO対策は「一度やったら終わり」ではありません。
定期的に効果測定と分析を繰り返し、改善を積み重ねることで、オウンドメディアは中長期的な集客資産として大きく育っていきます。
5. PDCAサイクル
PDCAサイクルを回すことで、オウンドメディアの運用を継続的に改善できます。


アクセス解析ツールなどを活用して効果測定を行い、改善策を検討・実施することで、オウンドメディアの成果を最大化します。



以上、5つのポイントを押さえて、オウンドメディアを効果的に運用していきましょう。
オウンドメディア成功事例:具体的な施策内容を紹介
ここでは、弊社 EXTAGE株式会社が実際に支援し、大きな成果につながったオウンドメディアの成功事例をご紹介します。


株式会社aparise様はYouTube運営で成果を出していた一方、検索流入がほぼゼロの状態でした。
実際、検索上位獲得率は14%、記事の約40%(50本)が圏外という課題を抱えており、社内にSEOノウハウを持つ人材も不在でした。
そこで弊社がSEO伴走支援を実施。施策としては、順を追って以下を実施しました。
| フェーズ | 施策 |
|---|---|
| 1ヶ月目 | ・キーワード戦略の再設計 ・アクセス分析の基盤構築 |
| 2〜3ヶ月目 | ・大量のコンテンツ改善 ・内部リンク最適化 |
| 4ヶ月目 | ・隣接キーワード領域(スニーカー転売、アパレルせどり)への展開 |
順を追って内部SEOを改善した結果、検索上位獲得率は14%→83%へと約6倍に向上し、圏外記事も50本→2本へと大幅に削減。


さらに95記事中79記事がTOP10入りし、毎月10名以上のリスト獲得とCV数の増加につながりました。
今回の事例はBtoC企業の成功パターンですが、学べるポイントは多くあります。
BtoC領域では、ブログや動画コンテンツを活用した「顧客の理解促進」が成果につながりやすく、レビュー記事・使い方コンテンツ・実例紹介などが特に効果的です。
例えば歯科医院なら、治療の流れを説明する記事や、歯のケアに関するノウハウ発信、キャンペーンのお知らせなどがユーザーの信頼獲得に役立ちます。



オウンドメディアの運営に課題を感じているBtoC企業はもちろん、BtoB企業にとっても参考になる点が多かったのではないでしょうか。
このように成功しているオウンドメディアから学んで課題に応じた施策を積み重ね、確実に成果へつなげましょう。
オウンドメディアとホームページの違いについてよくある質問
- オウンドメディアとは、具体的に何ですか?
-
オウンドメディアとは、企業が自ら保有し、戦略的に情報発信するWebメディアのことです。
ホームページが「会社案内やサービス紹介」が中心なのに対し、オウンドメディアは読者の疑問や悩みを解決する有益なコンテンツを提供する役割を担っています。
オウンドメディアでは、主に以下のコンテンツを発信します。
- ノウハウ記事
- 業界の最新動向
こうした情報を継続的に発信することで検索流入が増え、自社の専門性を活かしながら、長期的な信頼構築と集客につながる資産として機能します。
- オウンドメディアとブログの違いは何ですか?
-
ブログは「情報発信ツール」で、オウンドメディアは「目的を持った戦略的な集客媒体」です。
媒体 記事の内容例 ブログ ・日常
・ニュース
・雑記オウンドメディア ・ノウハウ記事
・専門的な解説
・課題解決コンテンツさらに、オウンドメディアでは KPIの設定 や CV(コンバージョン)導線の設計が不可欠であり、これがブログとの大きな違いとなります。
- オウンドメディアはどのようにして集客につながるの?
-
オウンドメディアは、記事内にお問い合わせや資料請求などへのリンクやボタンを設置することで、読者を自然に行動へ誘導できるため、集客につなげられます。
また、Googleは「役に立つ高品質な情報」を評価するため、オウンドメディアの記事は検索上位に表示されやすく、広告費をかけずにアクセスを集められる点も魅力のひとつです。
こうして集まった読者を、「お問い合わせ」や「資料請求」へ誘導することで、実際のリード獲得や商談などに結び付けられます。
運用が軌道に乗れば、記事1本1本が「24時間働く営業マン」のように、長期的な集客を支えてくれます。
オウンドメディアで継続的に集客するためには、記事を書くだけでなく、検索上位を獲得するための正しいSEOの知識が欠かせません。
しかし、「何から取り組めばいいのか」「どの基準で記事を作ればいいのか」と悩む方も多いはずです。



そこでEXTAGEでは、オウンドメディア運用に必要なSEOの基本から実践までをまとめた 「SEO大全」 を無料で公開しています。
検索で成果を出すためのポイントを体系的に学べるため、今日からの運用改善にも役立ちます。気になる方は、ぜひ以下からお受け取り下さい。



