「自社サイトのCVRが高いか低いかわからない」
「BtoBジャンルでのコンバージョン改善は何をやるべき?」
このような悩みを抱えていないでしょうか。
BtoBサイトのCVR(コンバージョン率)の平均はおおよそ1%前後ですが、業界とCV地点によって目安は大きく変わります。
この記事では、まず自社のCVRが平均に対してどの位置にあるかを確認し、平均に届いていなかった場合の改善方法まで解説します。

EXTAGE株式会社
代表取締役社長
SEO歴10年。上場企業を含む300社以上のSEO・Webマーケティング支援を実施。KADOKAWA社より『文章で金持ちになる教科書』『Webライターが5億円稼ぐ仕組み』を出版。
BtoBサイトのCVR平均【業界・場所別】
BtoBサイトのCVRは、サイト全体で見るとおおよそ1%前後が目安です。ただし、この数字だけで自社を評価するのは危険です。CVRは「どの業界か」と「何をコンバージョンとするか(CV地点)」の2つで大きく変わります。
業界別のCVR目安
まずは自社の業界の平均を確認しましょう。
| 業界 | CVR目安 |
|---|---|
| IT/SaaS | 1.5〜3% |
| 製造業 | 0.5〜1.5% |
| コンサルティング | 1〜2% |
| 人材サービス | 2〜4% |
| 広告・マーケ支援 | 1〜2% |
BtoBは検討期間が長く、複数の意思決定者が関わるため、BtoCと比べてCVRは低く出ます。全業界の平均値ではなく、同じ業界の数字と比べるのが基本です。
CV地点別のCVR目安
業界以上に差が出るのが、何をコンバージョンとして設定しているかです。同じサイトでもCV地点が違えばCVRは数倍変わります。
| CV地点 | CVR目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 問い合わせ・見積もり依頼 | 0.5〜1% | 検討度が最も高い層。数は少ないが商談化しやすい |
| 資料請求・サービス資料DL | 1.5〜3% | 比較検討段階。BtoBの主力CV |
| ホワイトペーパーDL | 3〜5% | 情報収集段階。数は取れるがナーチャリングが前提 |
| メルマガ登録・セミナー申込 | 2〜4% | 中長期の接点づくり向け |
自社のCVRが低く見えても、CV地点が「問い合わせ」だけなら0.5〜1%は妥当な水準です。逆に、資料請求やホワイトペーパーを用意していて1%を切っているなら、改善の余地があります。
自社のCVRが平均を下回っていたなら、やみくもにコピーやボタンを直す前に、どこで取りこぼしているかを特定するのが先決です。
BtoBのCVR改善は「ボトルネックの特定」から始める
BtoBサイトのCVRは、1つの要素だけで決まるわけではありません。「流入→閲覧→CTAクリック→フォーム到達→入力完了」という複数ステップの掛け算で決まります。
そのため、どこか1ステップが極端に低いと、ほかをいくら改善しても全体のCVRは上がりません。最も離脱している1か所(ボトルネック)を見つけて直すのが、遠回りに見えていちばんの近道です。
- 流入:狙ったターゲットが来ているか
- ファーストビュー:3秒で「自分ゴト」と伝わるか
- 本文・回遊:課題解決の情報で信頼を得られているか
- CTA:クリックしたくなる文言・見た目か
- フォーム:入力の途中で離脱していないか
この5つのうち、数値が急に落ちる箇所こそがボトルネックです。まずはここを特定し、実際の数値で裏づけてから、該当する場所を重点的に改善します。
弊社が支援した株式会社SPB様は、アクセスがあるのに問い合わせが生まれない状態でした。そこでヒートマップを導入し、ユーザーの離脱箇所を調べてCTA設計を見直したところ、なんと、たった2ヶ月でLINE登録が月5人→40人と8倍にも増えたのです。それほど、どこで読むのをやめられているかを知ることは大きいということです。
ボトルネックの特定は、①GA4で自社のCVRを計測する → ②ファネル分析で離脱箇所を絞り込むという2つの手順で進めます。それぞれ具体的なやり方を見ていきましょう。
GA4で自社のCVRを計測する
自社サイトのCVRが不明瞭になっているときは、Googleアナリティクスなどのツールで自社のCVRを確認しましょう。
参考までに、Googleアナリティクスを利用している場合の計測方法をお伝えしておきます。
Googleの公式ツール「Googleアナリティクス4(GA4)」というツールを開きます。
もし、まだWebサイトをGA4に登録していない場合は、公式サイトから登録しておきましょう。
GA4の「集客>トラフィック獲得」を開いて、イベント数を選択します。

コンバージョンとして設定しているイベントを選択します。たとえば、弊社の場合はお問い合わせボタンをコンバージョンとしているため「cta_click」というイベント名で設定しています。

実際に登録されているイベント名はサイトによって異なる可能性があるため、必ず社内で確認してください。
コンバージョン率は次の計算式で調べられます。
コンバージョン数 ÷ セッション数 × 100
たとえば、セッション数が1万で月間コンバージョン数が10件なら、コンバージョン率は1%になります。
ファネル分析でボトルネックを特定する
全体のCVRを把握したら、次は「どの段階で離脱しているか」=ボトルネックを特定します。GA4のファネル分析を使えば、フォーム到達→入力→完了のどこでユーザーが抜けているかを可視化できます。
GA4の左側メニューから「データ探索」をクリックします。

画面上部に並んでいるテンプレートの中から「ファネルデータ探索」をクリックします。

ステップの横にある鉛筆マークをタップしましょう。

各ステップを次のように定義していきます。
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1. フォーム入力画面 | ステップ名: 条件:ページ/スクリーン > ページパスとスクリーンクラス > 次を含む > /contact/ |
| 2. フォーム確認画面 | ページパスとスクリーンクラス > 次を含む > /contact/confirm/ |
| 3. フォーム完了画面 | ページパスとスクリーンクラス > 次を含む > /contact/thanks/ または イベントで generate_lead など |
設定できたら、画面右上にある「適用」をクリックしましょう。
各ステップにおける完了率が、次のフェーズに進んだユーザーの割合です。
離脱がもっとも大きい箇所こそ、改善インパクトが最大のボトルネックです。次章では、特定したボトルネックを場所・要素ごとに改善する具体策を解説します。
「どの記事から一番コンバージョンが来ているのか」「CVR改善すべき記事はどこか」などをより詳しく調査したいなら「Google アナリティクスの使い方マニュアル」の記事を参考にしてください。

とはいえ「自社のどのページで取りこぼしているのか分からない」「数字は見ているのに直す場所が決まらない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
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集客から問い合わせまでの導線を分解して見直したいなら、ダウンロードしてご活用ください。
BtoBサイトのCVR改善施策|入力フォーム編
フォームは、あと一歩でCVに至るユーザーを取りこぼしやすい場所です。入力の手間を減らすだけで、CVRが大きく改善するケースは少なくありません。
必須項目を「会社名・氏名・メール」の3つに絞る
入力フォームの項目は、コンバージョン獲得のために本当に必要な最低限の情報に絞り込むべきです。
ユーザーは入力項目が多いほど面倒に感じ、途中で離脱する確率が高まります。
特に、電話番号・役職・従業員数などの入力は、ユーザーにとって抵抗感が大きい項目です。
まずは、次のような情報だけに絞り、電話番号や部署名などは入れないか、任意項目にしましょう。
- 会社名
- 氏名
- メールアドレス
福田卓馬項目を3つに絞ることに不安がある場合は、まず任意項目に変更して効果を検証するのも一つの手です。
フォーム到達後の離脱を減らす入力設計
入力フォームまで到達しているにもかかわらずユーザーが離脱してしまう場合、フォームそのものに問題があります。
入力項目の多さやスマートフォンでの入力のしにくさは、ユーザーにストレスを与え離脱の直接的な原因になります。
特にBtoBサイトのフォームは、営業情報として多くの項目を求めがちですが、ユーザーにとっては大きな負担です。
あと一歩でコンバージョンに至るユーザーを逃している状態であり、改善効果が大きい領域といえます。フォームの入力項目を必要最小限に絞るだけで、CVRは劇的に改善する可能性があるでしょう。
福田卓馬フォームの入力完了率はGA4のファネル分析で確認できます。
- 入力例やプレースホルダーで書き方を示す
- 全角・半角を自動変換し、入力エラーを減らす
- 必須と任意をひと目でわかるように示す
- スマホでもタップしやすいボタン・入力欄にする
- 残りの入力項目数や進捗を表示して離脱を防ぐ
福田卓馬フォームは「入力させる」より「入力の手間をなくす」発想が、CVR改善の近道です。
BtoBサイトのCVR改善施策|コンテンツ編
どれだけ流入を増やしても、ページの中身が刺さらなければCVにはつながりません。ファーストビュー・CVポイント・記事からの導線という3つの視点で見直しましょう。
ファーストビューで価値を3秒で伝える
Webサイトにアクセスしたユーザーは、最初の3秒で自分に必要な情報があるかどうかを判断します。
ページを開いて最初に表示される画面領域のこと。スクロールせずに見える範囲を指す。
ファーストビューで「誰のための、どのような課題を解決するサービスなのか」が一目で伝わらなければ、ユーザーはすぐにページを閉じてしまいます。

抽象的なキャッチコピーや、デザイン性を重視しすぎたわかりにくい表現は避けましょう。
ターゲットが抱える具体的な悩みに触れ、その悩みを解決できることを簡潔かつ明確に伝えるキャッチコピーの配置が、CVR改善に直結します。
福田卓馬キャッチコピーは誰の・どんな課題を・どう解決するかの3要素を30文字以内で表現するのが理想です。
検討フェーズに合わせてCVポイントを用意する
訪問ユーザーの検討段階と、サイトが提示するコンバージョンポイントが一致していないことも、CVRが低い原因の一つです。
まだ情報収集をしている段階のユーザーに対して、見積もりや商談の申し込みといったハードルの高い行動を求めても、離脱される可能性が高いです。
ユーザーは、強い決意がない限り、個人情報を入力したり営業担当者と話したりすることをためらいます。
お役立ち資料ダウンロードやセミナー申し込みなど、ユーザーの検討度合いに合わせた複数のコンバージョンポイントを用意しましょう。
福田卓馬情報収集段階のユーザーには資料DL、比較検討段階には無料相談と、フェーズに合わせてCVポイントを使い分けるのが鉄則です。
ユーザーの熱量が低い場合、メルマガへの登録を促すのも有効です。SEOとメルマガの組み合わせ方については「SEOとメルマガの導線設計・リード獲得までの鉄板シナリオ」の記事で解説しています。

オウンドメディア記事から資料請求へ自然に誘導する
オウンドメディアの記事コンテンツからコンバージョンにつなげるには、自然な誘導がカギです。
記事の最後に定型的なバナーを設置するだけでは、ユーザーに見過ごされてしまいます。
記事を読み進めて課題意識が高まったユーザーに対し、その課題をさらに深く解決できる資料があることを文脈に沿ったテキストリンクで示しましょう。
たとえば、特定の課題の解決策を解説した文章の中で、「より詳しい手順は、こちらの資料で解説しています」と自然にリンクを設置します。
福田卓馬ユーザーの興味関心が高まった最適なタイミングで、次の行動を促す動線を設計することが成果を左右するのです。
バナーよりもテキストリンクのほうがクリック率が高いケースは多いです。記事の文脈に沿った自然な誘導を意識しましょう。
読者の悩みを解決しつつ、自然とリード獲得できるコンテンツ作成のやり方は「BtoB記事制作の進め方|成果を出すキーワード選定から外注判断まで徹底解説」の記事を参考にしてください。

BtoBサイトのCVR改善施策|ボタン編
CVへの最後のひと押しがCTAボタンです。文言・見た目・信頼づけの3点を整えるだけで、クリック率は大きく変わります。
CTAボタンの文言を行動ベースに変える
CTAボタンの文言を、ユーザーがクリック後に得られるメリットがわかるように変更するだけで、クリック率は大きく向上します。
「送信」や「登録」といった言葉は、ユーザーが何をするかはわかりますが、何を得られるかがわかりません。
ユーザーの視点に立ち、「無料で資料を受け取る」のといったアクションの先にある読者の利益を具体的にしましょう。
| 悪い例 | 良い例 |
|---|---|
| 送信する | 最新の導入事例を無料で受け取る |
| ダウンロードする | 3分でわかる解説資料を読む |
| 登録する | 14日間無料で試してみる |
| アカウント作成 | 今すぐ無料で使い始める |
たとえば「問い合わせ」という文言を「まずは無料で相談してみる」に変えるだけで、心理的なハードルを下げられます。

「送信」を「無料で資料を受け取る」に変えるだけで、クリック率が1.5〜2倍に改善したケースもあるため、もっとも手軽で即効性のある施策です。
とはいえ「率を上げても問い合わせの数が足りない」「そもそも訪問してくれる人が少ない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
福田卓馬EXTAGEでは、検索に強いサイトの組み立て方をまとめた『サイト設計マニュアル』を無料配布しています。
集める力と決めさせる力を同時に伸ばしたいなら、ダウンロードしてご活用ください。
ボタンの色・配置で視認性を高める
CTAボタンがユーザーにクリックされていない場合、デザインや文言に課題があると考えられます。
Call To Actionの略で、ユーザーに購入や資料請求などのアクションを促すボタンやバナーのこと。
ボタンの色が背景に溶け込んで目立たなかったり、「送信」のような事務的な言葉が使われていたりすると、ユーザーはボタンの存在に気づかないか、クリックするメリットを感じられません。
CTAは、ユーザーが次に行うべき行動を明確に示し、クリックしたくなるデザインと文言にすることが欠かせません。
福田卓馬CTAボタンは、ページの背景色と対照的な色を使い、ユーザーの視線が自然に集まる位置に配置するのが基本です。
CVRが上がらない原因がサイト構造にあると思われる場合は「BtoBサイト構築|リード獲得率を3倍にする手順」の記事をご覧ください。

導入実績・ロゴで信頼性を担保する
BtoBの意思決定において、信頼性は極めて成否を分ける要素。サイト訪問者は、その企業やサービスが信頼に足るものか常に評価しています。
「導入実績300社突破」といった具体的な数字や、有名企業の導入ロゴを掲載すれば、サービスの信頼性を客観的に証明できます。
多くの人が支持しているものは良いものだと判断する心理効果のこと。導入実績やロゴの掲載はこの効果を活用したもの。
こうした社会的証明は、ファーストビューやCTAボタンの近くなど、ユーザーの意思決定を後押ししたい場所に配置すると成果が出やすいです。
福田卓馬ロゴ掲載は5社以上が目安です。有名企業がない場合は、導入社数や継続率などの数値で代替しましょう。
フォームやコンテンツ、ボタンの改善を社内だけで一度に進めるのは負担が大きいものです。どこまで任せられるのか、どう選べばよいのかは「BtoBマーケティング支援会社おすすめ16選」の記事をご覧ください。

BtoBのCVR(コンバージョン率)改善に関するよくある質問
CVR改善の効果が出るまでの期間はどのくらいですか?
流入数によりますが、施策の実施後2週間〜1ヶ月程度で変化が見え始めます。
ただし、正確な効果を判断するためにはある程度のデータ量が必要です。
目安として、100件程度のコンバージョンデータが集まるまで検証を続けましょう。
ABテストは必須ですか?
厳密な効果検証を行うためにはABテストが有効ですが、必須ではありません。
たとえば、入力フォームの項目が明らかに多すぎるなど改善点が明確な場合は、テストを行わずに直接実施しても問題ないでしょう。
ABテストを行う際は、比較する条件を一度に一つに絞り、同時期にテストすることが基本原則です。
問い合わせ数は増えたが商談につながらない場合はどうすればよいですか?
コンバージョン数は増えたのに商談につながらない場合、獲得したリードの質が低下している可能性があります。
コンバージョンのハードルを下げすぎて、導入意欲の低いユーザーばかりを集めているのかもしれません。
資料請求のサンクスページでアンケートを取るなどして、リードの温度感を測り、CVポイントの見直しを検討しましょう。
CVR改善に役立つツールはありますか?
次のようなツールが役立ちます。
- ヒートマップ(Microsoft Clarityなど)
- ABテスト(VWOなど)
- EFOツール(formrunなど)
無料でも高機能なツールはたくさんあるので、まずは実践投入して、費用対効果を見込めそうであれば有料版を検討してもよいでしょう。
問い合わせフォームの必須項目は何個が適切ですか?
BtoBの問い合わせフォームで最低限必要な項目は「氏名」「メールアドレス」「会社名」の3つです。
まずはこの3点に絞り、ユーザーの入力負担を最小限に抑えましょう。
電話番号・部署名・役職といった詳細は、任意項目にするかコンバージョン後のコミュニケーションで確認する方がCVRは高まる傾向にあります。
CVR改善とSEO対策、どちらを優先すべきですか?
どちらを優先すべきかは状況次第です。
アクセスをあまり集められていない場合、いくらCVRを改善しても、正確なデータが測れないためうまくいきません。
反対に、アクセスが十分に取れている場合、これ以上アクセスを増やすよりもCVRを改善したほうが効率的なケースも多いです。
サイトの受け皿を広げてからコンバージョンを改善するという考え方を持っておきましょう。
BtoBジャンルにおけるSEO対策については「BtoB企業のSEO対策11ステップと取り組むべきメリット」の記事で詳しく解説しています。

とはいえ「打ち手が多すぎてどこから直せばいいか決められない」「自社だけで判断していいのか不安が残る」と感じている方も多いのではないでしょうか。
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