BtoBサイトのCVR平均は1%前後|低い原因と改善施策5選【事例付き】

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「アクセスは増えたが問い合わせにつながらない」
「自社のCVRが高いのか低いのか話からない」

結論として、BtoBサイトのCVR(コンバージョン率)の平均は業種によっても異なりますが、おおよそ1%前後です。

そもそもCVRとは

コンバージョン率(Conversion Rate)の略で、Webサイト訪問者のうち商品購入や問い合わせなどの成果に至った割合のこと。「コンバージョン数÷セッション数×100」で算出する。

CVRが低い原因は担当者のスキルではなく、サイトの構造やコンバージョン設計にあります。

福田卓馬

弊社EXTAGEでは、BtoB企業のCVR改善を多数支援しています。

本記事では、B200社以上のオウンドメディアを支援したEXTAGE株式会社が、業界別の平均値から即実践できる改善施策まで、成功・失敗事例を交えて解説します。

  • 業界別・流入経路別のCVR平均値
  • CVRが低いサイトに共通する原因
  • 即実践できるCVR改善施策5選
  • 事例から学ぶ改善方法

CVRを0.5%でも改善できれば、売上は毎月数十万円から数百万円単位で変わるケースもあるため、参考にしてください。

目次

BtoBサイトのCVR平均値と合格ライン

BtoBサイトは、BtoCと比較して検討期間が長く、決裁者が複数いるため、どうしても数値が低くなる傾向があります。

まずは、自社のCVRが業界水準と比べてどの位置にあるのかを知っておきましょう。

業界全体のCVR平均は1%前後

BtoBサイトにおけるCVRの平均は、業界全体で約1%前後です。商材の単価や成約までの期間によって数値は変動しますが、まずは1%を基準に考えるとよいでしょう。

自社サイトのCVRが1%未満であれば改善の余地があり、2%を超えていれば優秀な水準と判断できます。

福田卓馬

まずはGoogleアナリティクスなどのツールで自社のCVRを確認し、1%を基準に現状を把握するところから始めましょう。

参考までに、Googleアナリティクスを利用している場合の計測方法をお伝えしておきます。

STEP
GA4を開く

Googleの公式ツール「Googleアナリティクス4(GA4)」というツールを開きます。

もし、まだWebサイトをGA4に登録していない場合は、公式サイトから登録しておきましょう。

STEP
レポートを開く

GA4の「集客>トラフィック獲得」を開いて、イベント数を選択します。

GA4のトラフィック獲得からイベントを開く
STEP
該当するイベントを選択する

コンバージョンとして設定しているイベントを選択します。たとえば、弊社の場合はお問い合わせボタンをコンバージョンとしているため「cta_click」というイベント名で設定しています。

GA4のイベント名を確認する

実際に登録されているイベント名はサイトによって異なる可能性があるため、必ず社内で確認してください。

STEP
コンバージョン率を計算する

コンバージョン率は「コンバージョン数÷セッション数×100」で計算できます。

たとえば、月間コンバージョン数が10件、セッション数が1万なら、コンバージョン率は1%です。

業界別:CVRの目安一覧

一言でBtoBジャンルとはいっても、CVRの平均値は業界やビジネスモデルによって大きく異なります。

参考までに、業種ごとにCVRの平均値を以下の表にまとめました。

業界CVR目安特徴
IT/SaaS1.5〜3%無料トライアルでCVRが高め
製造業0.5〜1.5%検討期間が長く低め
コンサルティング1〜2%信頼性訴求が成否を分ける
人材サービス2〜4%求職者の行動意欲が高い
広告・マーケ支援1〜2%資料DLがメインCV

Webサイト上でサービスが完結しやすいSaaS業界ではCVRが高くなる一方、対面営業が中心の製造業などでは低くなる傾向があります。

自社の業界特性を理解したうえで、目標値を設定しましょう。

福田卓馬

自社と同業界の数値だけでなく、商材の単価や検討期間も加味して目標値を設定するのがコツです。

流入経路別:CVRの目安一覧

ユーザーがどの経路でサイトに訪れたかによっても、CVRは大きく変動します。参考までに、流入元別のCVRの目安を以下の表にまとめました。

流入経路CVR目安特徴
指名検索3〜10%既に認知あり、高CVR
リスティング広告2〜5%顕在層向け、高CVR
自然検索0.5〜1.5%潜在層、低CVRが自然
SNS0.3〜1%認知目的が多い
リファラル1〜3%信頼経由で中程度

サービス名を知っているユーザーの指名検索や、課題が明確なユーザーが多いリスティング広告はCVRが高くなります。

一方、情報収集段階のユーザーが多い自然検索はCVRが低くなるのが一般的です。

流入経路ごとのCVRを分析すれば、どのチャネルに注力すべきかの判断材料になります。

福田卓馬

指名検索のCVRが低い場合はブランド認知の問題、自然検索のCVRが極端に低い場合はコンテンツとCVポイントの不一致を疑いましょう。

中小企業が自然検索からの流入を増やし、質の高いリードを獲得するためのSEO戦略について「【集客・売上UP】中小企業がおこなうべきSEO対策」の記事で紹介していますので、こちらも参考にしてください。

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自社CVRを適正に評価する方法

自社のCVRを正しく評価するためには、まずCV(コンバージョン)の定義を明確にすることが不可欠です。

何をコンバージョンとするかによって数値は大きく変わります。たとえば、資料請求をCVとするか、よりハードルの高い商談の申し込みをCVとするかで、CVRはまったく異なる結果になるでしょう。

いきなり最終的なゴールを目指すのではなく、ホワイトペーパーのダウンロードのようなマイクロコンバージョンを設定し、段階的に顧客を育成する視点も欠かせません。

マイクロコンバージョンとは

商品の購入や問い合わせといったWebサイトの最終目標に至る手前に設定される、資料ダウンロードやカートへの追加など、ユーザーが最終ゴールへ向かう過程の小さなアクションや中間的な通過点のこと。

福田卓馬

資料請求・商談申し込みの2種類のコンバージョンを用意し、それぞれCVRを分けて計測しましょう。

CVRが低いのは担当者のスキル不足ではない

CVRが業界平均よりも低い場合でも、担当者のスキル不足が原因だと結論付けるのは早計です。

多くのケースで、CVRが低い根本的な原因は個人の能力ではなく、サイト自体の構造やターゲット設定のズレにあります。

たとえば、サイトのデザインが古くて信頼感を与えられていなかったり、そもそも製品に興味のない層のユーザーばかりを集めていたりする可能性が考えられるでしょう。

福田卓馬

CVRが低い原因は構造的な問題がほとんどです。まずはサイトの設計を見直すことで、確実に改善できます。

サイトが抱える構造的な問題点を特定し、適切な改善策を講じることで、CVRは着実に向上させられます。

とはいえ、自社サイトの課題がどこにあるのかを特定するのはプロでない限り困難です。EXTAGEでは、集客に悩む担当者様に向けて「Webサイト改善のガイドブック」を提供していますので、当記事と併せて参考にしてください。

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BtoBのCVRが伸びない主な原因

サイトの訪問者がなぜコンバージョンに至らないのか、そのボトルネックを特定することが改善の第一歩です。

多くの場合、問題は単一ではなく、複数の要因が絡み合っています。

  • ターゲット設定と流入のズレ
  • 検討フェーズとCVポイントの不一致
  • 入力フォームでのユーザー離脱
  • CTAの視認性と文言の問題

それぞれ詳しく解説します。

ターゲット設定と流入のズレ

アクセス数が増加しているにもかかわらずCVRが低い場合、ターゲット設定と実際の訪問ユーザー層にズレが生じている可能性があります。

たとえば、SEO対策として幅広いキーワードで記事を作成した結果、製品の導入を検討していない情報収集段階のユーザーばかりを集めているケースが典型例です。

アクセス数が増えても、サービスのターゲット顧客でなければコンバージョンには結びつきません。

どのような検索キーワードでユーザーが流入しているかを確認し、サービスの導入を検討する層が使うキーワードからのアクセスを増やす施策が求められます。

福田卓馬

GA4のランディングページレポートで、どのページからの流入がCVにつながっているかを確認しましょう。

STEP
レポート画面を開く

GA4を開き、左側のメニューバーからレポートを開きます。

GA4のレポートを開く
STEP
ランディングページレポートへ移動

続いて「エンゲージメント>ランディングページ」の順にクリックして開きます。

GA4のランディングページを開く
STEP
キーイベントを開く

上部タブの指標のなかで「キーイベント」をタップして、計測したいコンバージョンに絞り込みます。

GA4のランディングレポートでイベントを絞り込む

この操作がなければ、意図しないアクションまでコンバージョンとして計測してしまう可能性があります。

STEP
CV順で並び替える

キーイベントの左横にある矢印マークをクリックすると、コンバージョンの多い順に並び替えられます。

これで、どのページからきたユーザーがコンバージョンにつながっているのかをかんたんに調べられます。

検討フェーズとCVポイントの不一致

訪問ユーザーの検討段階と、サイトが提示するコンバージョンポイントが一致していないことも、CVRが低い原因の一つです。

まだ情報収集をしている段階のユーザーに対して、見積もりや商談の申し込みといったハードルの高い行動を求めても、離脱される可能性が高いです。

ユーザーは、強い決意がない限り、個人情報を入力したり営業担当者と話したりすることをためらいます。

お役立ち資料ダウンロードやセミナー申し込みなど、ユーザーの検討度合いに合わせた複数のコンバージョンポイントを用意しましょう。

福田卓馬

情報収集段階のユーザーには資料DL、比較検討段階には無料相談と、フェーズに合わせてCVポイントを使い分けるのが鉄則です。

ユーザーの熱量が低い場合、メルマガへの登録を促すのも有効です。SEOとメルマガの組み合わせ方については「SEOとメルマガの導線設計・リード獲得までの鉄板シナリオ」の記事で解説しています。

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入力フォームでのユーザー離脱

入力フォームまで到達しているにもかかわらずユーザーが離脱してしまう場合、フォームそのものに問題があります。

入力項目の多さやスマートフォンでの入力のしにくさは、ユーザーにストレスを与え離脱の直接的な原因になります。

特にBtoBサイトのフォームは、営業情報として多くの項目を求めがちですが、ユーザーにとっては大きな負担です。

あと一歩でコンバージョンに至るユーザーを逃している状態であり、改善効果が大きい領域といえます。フォームの入力項目を必要最小限に絞るだけで、CVRは劇的に改善する可能性があるでしょう。

福田卓馬

フォームの入力完了率はGA4のファネル分析で確認できます。

STEP
GA4のデータ探索を開く

GA4の左側メニューから「データ探索」をクリックします。

GA4のデータ探索を開く
STEP
ファネルデータ探索を作成する

画面上部に並んでいるテンプレートの中からファネルデータ探索をクリックします。

GA4のファネルデータ探索を選択する
STEP
ステップを定義する

ステップの横にある鉛筆マークをタップしましょう。

各ステップを次のように定義していきます。

手順内容
1. フォーム入力画面ステップ名:
条件:ページ/スクリーン > ページパスとスクリーンクラス > 次を含む > /contact/
2. フォーム確認画面ページパスとスクリーンクラス > 次を含む > /contact/confirm/
3. フォーム完了画面ページパスとスクリーンクラス > 次を含む > /contact/thanks/ または イベントで generate_lead など

設定できたら、画面右上にある「適用」をクリックしましょう。

STEP
離脱率を計測する

各ステップにおける完了率が、次のフェーズに進んだユーザーの割合です。

CTAの視認性と文言の問題

CTAボタンがユーザーにクリックされていない場合、デザインや文言に課題があると考えられます。

CTAとは

Call To Actionの略で、ユーザーに購入や資料請求などのアクションを促すボタンやバナーのこと。

ボタンの色が背景に溶け込んで目立たなかったり、「送信」のような事務的な言葉が使われていたりすると、ユーザーはボタンの存在に気づかないか、クリックするメリットを感じられません。

CTAは、ユーザーが次に行うべき行動を明確に示し、クリックしたくなるデザインと文言にすることが欠かせません。

福田卓馬

CTAボタンは、ページの背景色と対照的な色を使い、ユーザーの視線が自然に集まる位置に配置するのが基本です。

原因を特定したら、続いて具体的な改善施策に取り組みましょう。

即実践できるBtoBのCVR改善施策5選【優先度順】

専門的な知識や高額なツールがなくても、担当者レベルですぐに実践できる施策があります。改善インパクトが大きく、取り組みやすい施策を優先度の高い順に5つ紹介します。

  • CTAボタンの文言を行動ベースに変える
  • フォームの必須項目を極限まで減らす
  • ファーストビューで価値を3秒で伝える
  • 導入実績・ロゴで信頼性を担保する
  • 記事から資料へ自然に誘導する

①CTAボタンの文言を行動ベースに変える

CTAボタンの文言を、ユーザーがクリック後に得られるメリットがわかるように変更するだけで、クリック率は大きく向上します。

「送信」や「登録」といった言葉は、ユーザーが何をするかはわかりますが、何を得られるかがわかりません。

ユーザーの視点に立ち、「無料で資料を受け取る」のといったアクションの先にある読者の利益を具体的にしましょう。

悪い例良い例
送信する最新の導入事例を無料で受け取る
ダウンロードする3分でわかる解説資料を読む
登録する14日間無料で試してみる
アカウント作成今すぐ無料で使い始める

たとえば「問い合わせ」という文言を「まずは無料で相談してみる」に変えるだけで、心理的なハードルを下げられます。

CTAの改善事例
福田卓馬

「送信」→「無料で資料を受け取る」に変えるだけで、クリック率が1.5〜2倍に改善するケースもあります。最も手軽で即効性のある施策です。

②フォームの必須項目を極限まで減らす

入力フォームの項目は、コンバージョン獲得のために本当に必要な最低限の情報に絞り込むべきです。

ユーザーは入力項目が多いほど面倒に感じ、途中で離脱する確率が高まります。

特に、電話番号・役職・従業員数などの入力は、ユーザーにとって抵抗感が大きい項目です。

まずは、次のような情報だけに絞り、電話番号や部署名などは入れないか、任意項目にしましょう。

  • 会社名
  • 氏名
  • メールアドレス
福田卓馬

項目を3つに絞ることに不安がある場合は、まず任意項目に変更して効果を検証するのも一つの手です。

③ファーストビューで価値を3秒で伝える

Webサイトにアクセスしたユーザーは、最初の3秒で自分に必要な情報があるかどうかを判断します。

ファーストビューとは

ページを開いて最初に表示される画面領域のこと。スクロールせずに見える範囲を指す。

ファーストビューで「誰のための、どのような課題を解決するサービスなのか」が一目で伝わらなければ、ユーザーはすぐにページを閉じてしまいます。

ファーストビューの重要性

抽象的なキャッチコピーや、デザイン性を重視しすぎたわかりにくい表現は避けましょう。

ターゲットが抱える具体的な悩みに触れ、その悩みを解決できることを簡潔かつ明確に伝えるキャッチコピーの配置が、CVR改善に直結します。

福田卓馬

キャッチコピーは誰の・どんな課題を・どう解決するかの3要素を30文字以内で表現するのが理想です。

④導入実績・ロゴで信頼性を担保する

BtoBの意思決定において、信頼性は極めて成否を分ける要素。サイト訪問者は、その企業やサービスが信頼に足るものか常に評価しています。

「導入実績300社突破」といった具体的な数字や、有名企業の導入ロゴを掲載すれば、サービスの信頼性を客観的に証明できます。

社会的証明とは

多くの人が支持しているものは良いものだと判断する心理効果のこと。導入実績やロゴの掲載はこの効果を活用したもの。

こうした社会的証明は、ファーストビューやCTAボタンの近くなど、ユーザーの意思決定を後押ししたい場所に配置すると成果が出やすいです。

福田卓馬

ロゴ掲載は5社以上が目安です。有名企業がない場合は、導入社数や継続率などの数値で代替しましょう。

⑤記事から資料へ自然に誘導する

オウンドメディアの記事コンテンツからコンバージョンにつなげるには、自然な誘導がカギです。

記事の最後に定型的なバナーを設置するだけでは、ユーザーに見過ごされてしまいます。

記事を読み進めて課題意識が高まったユーザーに対し、その課題をさらに深く解決できる資料があることを文脈に沿ったテキストリンクで示しましょう。

たとえば、特定の課題の解決策を解説した文章の中で、「より詳しい手順は、こちらの資料で解説しています」と自然にリンクを設置します。

福田卓馬

ユーザーの興味関心が高まった最適なタイミングで、次の行動を促す動線を設計することが成果を左右するのです。

バナーよりもテキストリンクのほうがクリック率が高いケースは多いです。記事の文脈に沿った自然な誘導を意識しましょう。

読者の悩みを解決しつつ、自然とリード獲得できるコンテンツ作成のやり方は「BtoB記事制作の進め方|成果を出すキーワード選定から外注判断まで徹底解説」の記事を参考にしてください。

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CVR改善施策の効果測定と検証サイクル

CVR改善は。施策を実行して終わりではありません。

結果をデータとして受け取り、もっと改善できないかを考える「PDCAサイクル」を回していきましょう。

具体的な手順を詳しく解説していきます。

  • 効果が出るまでの期間目安
  • ABテストの進め方
  • PDCAサイクルの回し方

コンバージョン率改善のやり方をさらに突き詰めていきたい担当者の方は「CVR(コンバージョン率)の改善方法5選」の記事も併せてご覧ください。

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効果が出るまでの期間目安

改善施策の効果が現れるまでの期間は、一般的に施策を実施してから2週間〜1ヶ月程度です。

ただし、数件のコンバージョン数の増減だけで施策の成否を判断するのは危険です。施策の効果を正しく評価するためには、統計的に信頼できるデータ量が求められます。

目安として、少なくとも100件程度のコンバージョンデータが集まるまで検証を続け、正確な判断を下すことが欠かせません。

福田卓馬

データが少ないうちは、CVRだけでなくCTAのクリック率やフォーム到達率など中間指標も合わせて確認しましょう。

ABテストの進め方

ABテストを正しく行うための基本原則は、一度に検証する要素を1つに絞ることです。

ABテストとは

2つ以上のパターンを比較してどちらがより高い成果を出すかを検証する手法のこと。

たとえば、キャッチコピーとボタンの色の両方を同時に変更してしまうと、どちらの変更がCVRに影響したのか判断できなくなります。

キャッチコピーならキャッチコピーだけ、ボタンの色なら色だけを変更し、他の条件はすべて同じにして比較しましょう。

福田卓馬

VWOなどのABテストツールを活用しながら、仮説に基づいた検証を一つずつ丁寧に進めていくことが、着実な成果につながります。

PDCAサイクルの回し方

CVR改善を継続的に行うためには、PDCAサイクルを定着させることが不可欠。

  • GA4などでイベントを正しく設定する
  • 施策の効果を測定できる状態を準備する
  • 仮説に基づいて施策を実行する
  • 週次・月次で施策の効果を計測する
  • 結果に基づいて次のアクションを決める

この一連の流れを繰り返し行うことで、Webサイトの成果を継続的に向上させられます。

福田卓馬

基本的にはCVR・商談化率・受注率をトラッキングしながら改善していきましょう。

続いて、CVR改善で陥りがちな失敗事例を紹介します。

【失敗事例】CVRを上げすぎて商談化率が激減したBtoB企業

リードの質を考慮せずにCVRだけを追求すると、かえって営業効率を悪化させてしまう危険性があります。

CVRはただ数値を上げればよいというものではありません。

項目内容
課題Webからのコンバージョン数を増やしたい
施策フォーム項目を3つに削減、サイト全体にCTAボタンを大量設置
結果CVR 0.8%→2.5%に改善するも、商談化率が激減し営業効率が悪化
教訓CVRは商談化率・受注率とセットで最適化する
  • 状況と施策
  • 3ヶ月後の結果
  • 敗因分析と教訓

CVR向上に成功したものの、結果的に失敗に終わった経緯を詳しく見ていきましょう。

状況と施策

あるBtoB企業では、とにかくWebからのコンバージョン数を増やすという目標のもと、CVR改善に取り組みました。

  • 入力フォームの項目を3つまで削減
  • サイト内のあらゆる場所にCTAボタンを設置

施策の結果、CVRは大幅に改善されました。

しかし、施策開始から3ヶ月後、営業部門から「Webからのリードの質が著しく低い」というクレームが多数寄せられたのです。

問い合わせ数は増えたものの、ほとんどが商談につながらず、営業担当者は質の低いリードへの対応に追われて部門全体の生産性が低下する事態に陥りました。

敗因分析と教訓

この失敗の根本的な原因は、コンバージョンのハードルを下げすぎたことにあります。

フォームの項目を極端に減らし気軽に問い合わせができるようにした結果、導入意欲の低いユーザーからのコンバージョンが急増しました。

マーケティング部門はCVRという指標だけを追い求め、その先の商談化率や受注率といった事業全体への貢献度を見失っていたのです。

福田卓馬

この事例から得られる教訓は、CVRは単体で評価するのではなく、常に営業成果とのバランスを考慮して最適化するべきだということです。

BtoBサイトのCVR改善における失敗と成功事例

参考:株式会社カオナビ
項目内容
課題検索ボリュームやPV至上主義による、質の低いリードの大量獲得を防ぐこと
施策人事担当者の「深い悩み」に直結するコンバージョンに近いキーワードを優先したコンテンツ制作
結果リード獲得コスト(CPA)の半減、および受注額の3倍拡大
期間非公開

株式会社カオナビでは、BtoBのリード獲得において、いかに質の高い見込み客を効率よく集客するかが重要視されていました。

SEOでは検索ボリュームの大きなキーワードを狙いがちですが、それでは用語検索などの情報収集層ばかり集まり、商談や成約には繋がりにくいためです。

そこで同社は、目先のトラフィック数に惑わされず、自社のターゲット層である「人事担当者」が抱える深い悩みに直結する、コンバージョンに近いキーワードを優先的に狙ってコンテンツを制作しました。

福田卓馬

成功の要因は、リードの数よりも質を追求したことです。

アクセスユーザーの深い課題にピンポイントで応える戦略的なキーワード選定がリード獲得コストを半減させながら、受注額を3倍にまで拡大させました。

中小企業のオウンドメディア運用において、限られたリソースで成果を出した事例は「中小企業のオウンドメディアで集客と成果を成功させる6つの戦略」で解説しています。

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BtoBサイトのCVR改善を上司に報告する際のポイント

施策の必要性や成果をわかりやすく伝え承認を得るためには、報告の仕方も成否を分けます。CVR改善の施策を進めるには、上司や関係部署の理解と協力が不可欠です。

  • 報告に必要な3つの数値
  • 施策の優先順位と根拠の示し方
  • 効果測定の設計例

それぞれ詳しく解説します。

報告に必要な3つの数値

経営層が最も関心を持つのは、最終的な売上へのインパクト。上司への報告では、単にCVRの変化だけを伝えるのではなく、事業全体への貢献度を示しましょう。

CVRの改善が、コンバージョン数・商談数・受注数にどのようにつながったのか、一連の流れで報告する必要があります。

CVR・商談化率・受注率の3つの数値をセットで報告すれば、施策のビジネス上の価値を明確に伝えられるでしょう。

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経営層向けには、CVR改善が最終的にいくらの売上インパクトがあるかを試算して提示すると説得力が増します。

施策の優先順位と根拠の示し方

最も説得力のあるロジックは、改善によるインパクトが大きく、実施にかかる工数が少ない施策から着手するという考え方です。

たとえば、フォームの項目削減は工数が少ない割にCVRへのインパクトが大きい施策の典型です。施策ごとのインパクトと工数を整理し、費用対効果が高いものから着手する計画を提示しましょう。

なぜその順番で取り組むべきなのかを論理的に説明すれば、上司の納得感を得やすくなります。

福田卓馬

インパクト×工数のマトリクスを作成し、高インパクト・低工数の施策から着手するのが基本戦略です。

効果測定の設計例

施策の成果を客観的に示すためには、実施前から効果測定の準備を整えておくことが不可欠。施策を始める前に、現状のCVRやCV数を正確に把握しておきましょう。

GA4などでコンバージョンイベントを正しく設定し、基準となる数値を記録しておくことが前提条件です。準備を怠ると、施策実施後にどれだけ改善したのかをデータで証明できなくなってしまいます。

施策実施前と施策実施後の数値を明確に比較できる状態を作ることが、説得力のある報告の土台となるのです。

福田卓馬

施策前のスクリーンショットを保存しておくと、ビフォーアフターの報告資料を作成しやすくなります。

最後に、CVR改善を中長期で成功させるための本質的な視点を解説します。

BtoBサイトのCVR改善に欠かせない本質的なサイト設計

CTAボタンの文言変更やフォーム改善は即効性がありますが、それだけでは長期的な成功を見込めません。

中長期で成果を出し続けるには、サイト全体の設計やコンテンツ戦略にも目を向けていきましょう。

  • CVRと商談化率のバランスを考える
  • ユーザー心理を理解する
  • 質の高いリードを増やすコンテンツを設計する

それぞれ詳しく解説します。

CVRと商談化率のバランスを考える

CVRの改善を追求するあまり、リードの質が低下しては本末転倒です。

コンバージョンのハードルを下げすぎると、導入意欲の低いユーザーからの問い合わせが増え、営業部門の負担が増大します。

マーケティング部門は、コンバージョンの量だけでなく質にも責任を持つべきです。CVRと商談化率の両方の数値を常に監視し、両者のバランスが取れた最適なコンバージョンポイントを探りましょう。

福田卓馬

営業チームと月次で振り返りの場を設け、リードの質についてフィードバックをもらう仕組みを作りましょう。

ユーザー心理を理解する

CVRを本質的に改善するには、サイトを訪れるユーザーの心理を深く理解することが不可欠。

サイト訪問者と一括りに言っても、その検討度合いはさまざまです。まだ課題を漠然と認識している段階のユーザーもいれば、複数のサービスを比較検討しているユーザーもいるでしょう。

それぞれの心理状態に合わせて最適な情報やコンバージョンポイントを提供することが、ユーザーを次のステップへスムーズに導くカギとなります。

福田卓馬

ユーザーの立場に立ち、「今、何を知りたいか」「次にどんな行動をしたいか」を考え抜いたサイト設計が求められます。

ヒートマップツールを使えば、ユーザーがページのどこで離脱しているかを視覚的に把握できます。まずは無料で使える「Microsoft Clarity」から始めてみましょう。

質の高いリードを増やすコンテンツを設計する

質の高いリードを安定的に獲得するためには、戦略的なコンテンツ設計が欠かせません。

サービスの導入を検討していない潜在層のユーザーに対して、いきなり製品を売り込んでも効果は薄いです。まずはブログ記事やセミナーを通じて課題解決に役立つ情報を提供し、信頼関係を築きましょう。

メルマガなどを通じて継続的にコミュニケーションを取りながら、徐々に製品への興味関心を高め、購買意欲が十分に高まった段階で具体的な提案を行います。

福田卓馬

短期的なCVR改善と中長期のコンテンツ戦略を両立させることが、持続的な成果につながります。

よくある質問

CVR改善の効果が出るまでの期間はどのくらいですか?

流入数によりますが、施策の実施後2週間〜1ヶ月程度で変化が見え始めます。

ただし、正確な効果を判断するためにはあり程度のデータ量が必要です。

目安として、100件程度のコンバージョンデータが集まるまで検証を続けましょう。

ABテストは必須ですか?

厳密な効果検証を行うためにはABテストが有効ですが、必須ではありません。

たとえば、入力フォームの項目が明らかに多すぎるなど改善点が明確な場合は、テストを行わずに直接実施しても問題ないでしょう。

ABテストを行う際は、比較する条件を一度に一つに絞り、同時期にテストすることが基本原則です。

問い合わせ数は増えたが商談につながらない場合はどうすればよいですか?

コンバージョン数は増えたのに商談につながらない場合、獲得したリードの質が低下している可能性があります。

コンバージョンのハードルを下げすぎて、導入意欲の低いユーザーばかりを集めているのかもしれません。

資料請求のサンクスページでアンケートを取るなどして、リードの温度感を測り、CVポイントの見直しを検討しましょう。

CVR改善に役立つツールはありますか?

次のようなツールが役立ちます。

  • ヒートマップ(Microsoft Clarityなど)
  • ABテスト(VWOなど)
  • EFOツール(formrunなど)

無料でも高機能なツールはたくさんあるので、まずは実践投入して、費用対効果を見込めそうであれば有料版を検討してもよいでしょう。

問い合わせフォームの必須項目は何個が適切ですか?

BtoBの問い合わせフォームで最低限必要な項目は「氏名」「メールアドレス」「会社名」の3つです

まずはこの3点に絞り、ユーザーの入力負担を最小限に抑えましょう。

電話番号・部署名・役職といった詳細は、任意項目にするかコンバージョン後のコミュニケーションで確認する方がCVRは高まる傾向にあります。

CVR改善とSEO対策、どちらを優先すべきですか?

どちらを優先すべきかは状況次第です。

アクセスをあまり集められていない場合、いくらCVRを改善しても、正確なデータが測れないためうまくいきません。

反対に、アクセスが十分に取れている場合、これ以上アクセスを増やすよりもCVRを改善したほうが効率的なケースも多いです。

サイトの受け皿を広げてからコンバージョンを改善するという考え方を持っておきましょう。

BtoBジャンルにおけるSEO対策については「BtoB企業のSEO対策11ステップと取り組むべきメリット」の記事で詳しく解説しています。

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本格的に自社サイトの改善に取り組んでいきたい方は、CVRの改善にとどまらない施策をまとめた「Webサイト改善のガイドブック」をダウンロードしてご覧ください。

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監修者
福田 卓馬
EXTAGE株式会社 代表取締役社長
SEO歴10年。上場企業を含む200社以上のSEO・Webマーケティング支援を実施。KADOKAWA社より『文章で金持ちになる教科書』『Webライターが5億円稼ぐ仕組み』を出版。
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