「数万ページもあるしどのページから対策すべき?」
「一般的なSEO対策と何が違うかわからない…」
ポータルサイトのSEO対策について、こんな悩みを抱えていないでしょうか。
ポータルサイトはページ数が膨大なため、やみくもな対策は時間とコストの無駄です。ページをとにかく増やす、記事コンテンツを追加するといった一般的なSEO対策では成果はほとんど期待できません。
ポータルサイトSEOで大事なのは、個別のページではなくサイト全体の構造を最適化し、評価を戦略的に「集約」させることです。
本記事では、ポータルサイトSEOのプロが、以下の内容を網羅的に解説します。
- ポータルサイトSEOの全体設計
- 成果を出すためのロードマップ
- サイト構造からコンテンツまでの施策
- よくある失敗パターンと成功事例
福田卓馬ポータルサイトSEOは記事型サイトとはまったく別物です。この記事で「勝ち筋」を押さえましょう。


福田 卓馬
EXTAGE株式会社 代表取締役社長
SEO歴10年。上場企業を含む200社以上のSEO対策を支援。BtoB・スクール・EC等、幅広い業界の検索順位改善・オウンドメディア構築を手掛ける。KADOKAWA出版『文章でお金持ちになる教科書』『Webライターが5億円稼ぐ仕組み』著者。
ポータルサイトSEOの基本
ポータルサイトSEOとは、不動産や求人サイトのような、大量のデータベース情報を基に構成されるサイトの構造を活かした手法です。
一般的な記事を追加していくSEOとは根本的に異なり、個別のコンテンツ作成よりもサイト全体の「データベース設計」そのものが成果を大きく左右します。
具体的には、以下のような特徴を持っています。
- 不動産や求人などの膨大なデータを持つ
- ユーザーが条件で絞り込み検索できる
- ECモールのように多様な情報が集約されている
このサイト構造を深く理解し、その特性を最大限に活かすことがポータルサイトSEOの第一歩となります。
ポータルサイトSEO特有の課題
ポータルサイトのSEO対策では、一般的な記事型サイトとは異なる特有の課題に直面します。
記事作成の知識だけでは通用しない、多くの担当者がつまずきがちな3つの大きな壁が存在します。それぞれ詳しく解説します。
- 優先すべきページの判断が難しい
- 詳細ページが大量にあり対応しきれない
- 一覧ページの差別化が難しい
優先すべきページの判断が難しい
ポータルサイトはページの種類が多岐にわたるため、どこから対策すべきか優先順位の判断が困難です。
詳細ページ・一覧ページ・カテゴリページなど、サイトの構造が複雑なため、どのページを改善すれば最も効果的なのか明確な根拠を持って判断しにくい状況です。
競合サイトを分析しても、自社にそのまま適用できる判断基準を見つけるのは簡単ではありません。
結果として「なぜそのページを優先するのか」を上司や関係者に合理的に説明できず、施策が停滞してしまう状況に陥りがちです。



「検索ボリューム」「現在の順位」「CVR」の3軸でデータを整理すると、優先度が見えてきます。
詳細ページが大量にあり対応しきれない
ポータルサイトは、データベースの情報を基に生成される詳細ページが数万〜数十万に及ぶため、すべてを個別に対応するのは物理的に不可能です。
1ページずつ手動で最適化するのは現実的ではなく、テンプレートによる自動生成に頼らざるを得ません。
しかし、自動生成されたページは内容が画一的になりやすく、品質をどう担保すれば良いのかという問題に直面します。
たとえば、5万件の物件情報を扱う不動産サイトで、全てのページに独自の解説文を追加するのは不可能です。ページの量と品質担保の両立が、大きな障壁となります。



詳細ページは「量」で勝負せず、一覧ページに評価を集約させる発想が成否を分けます。
一覧ページの差別化が難しい
データベースから自動生成される一覧ページは、競合サイトと内容が似通ってしまい、差別化が難しいという課題があります。
たとえば「東京 賃貸 2LDK」のようなキーワードで検索した場合、どのサイトも表示する物件情報に大きな差は生まれません。
検索結果に表示される情報が同じであれば、検索エンジンから独自性のあるページだと評価されにくくなります。
テキストコンテンツを追加して独自性を出すべきだと分かっていても、具体的にどのような情報をどう記述すれば評価につながるのかが分からず、対策が滞るケースが多く見られます。



「エリアの家賃相場」「人気の間取りランキング」など、データベースにはない独自情報の追加がカギです。
ポータルサイトSEO対策の全体設計
ポータルサイトのSEOを成功させるには、個別施策の前にサイト全体の設計思想を固めることが欠かせません。
記事を追加するのではなく、サイト構造そのものを最適化するという視点が求められます。それぞれ詳しく解説します。
- カテゴリページへ評価を集約させる
- 詳細ページと一覧ページの役割分担する
- 優先して対策するページを判断する
カテゴリページへ評価を集約させる
ポータルサイトSEOで最も押さえておきたい原則は、個別の詳細ページではなく、それらを束ねる一覧ページ(カテゴリページ)へ評価を集約させることです。
なぜなら、一覧ページは「地域名 × 条件」のような検索需要の大きい多様なキーワードを受け止められるからです。
一つの強力な一覧ページを作ることで、無数のロングテールキーワードでの上位表示を狙えます。
複数の単語を組み合わせた、具体的で検索ボリュームの少ないキーワードのこと。ユーザーの意図が明確で競合も少ないため、特定の課題を持つ質の高い層を効率的に集められる。
詳細ページから一覧ページへ向かう内部リンクを適切に設計し、サイト全体の評価を特定の一覧ページに集める戦略がポータルサイトSEOで成功するコツです。



「詳細ページから一覧」へのリンク設計は絶対に理解しておきましょう。
詳細ページと一覧ページの役割分担する
SEO対策の効果を最大化するためには、詳細ページと一覧ページの役割を明確に分けるのがカギです。
一覧ページの役割は、検索エンジンからのアクセスを集める「集客」です。
一方、詳細ページでは一覧ページから訪れたユーザーに具体的な情報を提供し、問い合わせや購入といった「コンバージョン」を獲得するという役割があります。
たとえば、不動産サイトの場合、「東京 賃貸 2LDK」というキーワードで一覧ページにユーザーを集め、興味を持った物件の詳細ページで問い合わせを促すという流れを作ります。



役割を明確に分けることで、それぞれのページで実施すべき施策がクリアになり、無駄な最適化作業を減らせます。
優先して対策するページを判断する
対策すべきページを判断する際は、感覚ではなくデータに基づいた明確な基準を持つことがカギです。
優先度は、主に以下の3つの基準で判断します。
- 検索ボリュームが大きいカテゴリ
- 検索順位が11〜30位にあるページ
- コンバージョン率が高いカテゴリ
上記のデータをGA4やGoogleサーチコンソールといったツールから抽出し、掛け合わせることで、最も改善効果が見込めるページを特定できます。



11〜30位のページはもう少しで検索上位なので、ここを優先すると成果が出やすいです。
ポータルサイトSEO対策の90日ロードマップ
次に、ポータルサイトSEOの改善について、90日間で成果を出すための具体的なロードマップを紹介します。
施策は大きく3つのフェーズに分かれています。順番に見ていきましょう。
- 現状分析と優先ページ選定(1〜30日目)
- 技術的SEOの基盤構築(31〜60日目)
- コンテンツ最適化と効果測定(61〜90日目)
Phase1:現状分析と優先ページ選定(1〜30日目)
最初の1ヶ月は、本格的な施策に着手する前の準備期間として、現状を正確に把握することに注力します。
この分析を丁寧に行うことで、後の施策の効果を最大化し、手戻りを防げます。それぞれ詳しく解説します。
- インデックス状況を確認する
- 競合サイトの構造を分析する
- 対策すべきカテゴリページを選定する
インデックス状況を確認する
まず、自社サイトのどのページが検索エンジンにインデックスされているかを正確に把握します。
Googleの検索エンジンに自社サイトのページがリストインされること。インデックスされていないと
Googleサーチコンソールを活用し、インデックス状況を確認しましょう。
このとき、意図していないページが大量にインデックスされていないかをチェックすることが大切です。
もし問題が見つかった場合は、その原因を分析し、優先的に対応してください。サイトの健康状態を把握する最初のステップです。
競合サイトの構造を分析する
次に、自社サイトが上位表示を狙うキーワードで、すでに上位にいる競合ポータルサイトの構造を分析します。
特に、どのカテゴリページが強く、どのような内部リンク構造になっているかを調査することが大切です。
調査方法としては、実際に競合サイトを検索して、どのような構造になっているのかを調べて、マインドマップなどにメモしておきましょう。



競合サイトの構造がなぜ評価されているのかを理解することで、自社サイトが改善すべき具体的なポイントが見えてきます。
対策すべきカテゴリページを選定する
現状分析の最後として、具体的にどのページから対策し始めるかを決定します。以下の3つのデータをもとに、優先順位をつけましょう。
- 検索ボリューム
- 現在の順位
- コンバージョン率
すべてのページを一度に対策するのは非効率なため、まずは改善効果が最も期待できる5〜10ページに絞り込むのがポイントです。
選定した理由をデータで明確にしておくことで、社内での合意形成もスムーズに進みます。



分析が甘いと後の施策がすべて的外れになってしまうので、焦らず丁寧に進めましょう。
Phase2:技術的SEOの基盤構築(31〜60日目)
次の1ヶ月は、分析結果を基にサイトの技術的な土台を整える期間です。
検索エンジンがサイトの情報を正しく、かつ効率的に収集できるように内部構造を最適化します。それぞれ詳しく解説します。
- クローラビリティを最適化する
- 内部リンク構造を見直す
- XMLサイトマップを整理する
この基盤構築を疎かにすると、後で行うコンテンツ対策の効果が半減してしまうため、見落とせないフェーズです。
クローラビリティを最適化する
クローラビリティの最適化とは、検索エンジンのロボットがサイト内を効率的に巡回できるように構造を整えることです。
不要なページへの巡回を減らし、重要なページにリソースを集中させることが目的です。
具体的な施策としては、robots.txtファイルでクロール不要なページを制御したり、noindexタグで検索結果に表示させたくないページを指定したりします。



サイトの階層構造を浅くするのも有効です。
内部リンク構造を見直す
サイト内の評価を重要な一覧ページに集めるため、内部リンクの構造を見直します。数多く存在する詳細ページから、それらをまとめる一覧ページへのリンクを強化しましょう。
パンくずリストの設置はもちろん、必要に応じて上層ページへのリンクを追加してください。
パンくずリストとは、Webサイト内で今見ているページがどの階層にあるかを示すナビゲーションのこと。「トップ > カテゴリ > 現在地」のように表示される。
リンクを設置する際は、アンカーテキストにキーワードを適切に含めることで、検索エンジンがリンク先のページ内容を理解しやすくなります。
リンクが設定されたテキストのこと。



パンくずリストなどの内部リンクが、下層ページ(詳細ページ)から上層ページ(カテゴリページ・一覧ページ)へ集中しているのが理想的です。
XMLサイトマップを整理する
XMLサイトマップは、検索エンジンにサイトのページ構成を伝える地図のようなファイルです。
サイトマップを整理し、検索エンジンに評価してもらいたい重要なページのみを記載します。
特に、詳細ページが数万ページに及ぶ大規模なポータルサイトの場合、すべてのページをサイトマップに含めるのは避けるべきです。
重要なカテゴリページや一覧ページに絞って掲載することで、クロールを効率的に促せます。動的にサイトマップを生成し、サーチコンソールへ送信する設定を行いましょう。



技術基盤が整っていないと、どれだけコンテンツを作っても成果が出ません。地味ですが最重要です。
Phase3:コンテンツ最適化と効果測定(61〜90日目)
最後の1ヶ月は、整えられた技術的土台の上で、コンテンツの質を高めていくフェーズです。
施策を実施するだけでなく、その効果を測定し、改善を繰り返すサイクルを確立することが目標です。それぞれ詳しく解説します。
- 一覧ページのコンテンツを拡充させる
- タイトル・メタディスクリプションを最適化する
- 改善サイクルを確立する
一覧ページのコンテンツを拡充させる
データベースから自動生成されただけの一覧ページに、独自のテキストコンテンツを追加して付加価値を高めます。
たとえば「東京 賃貸 2LDK」の一覧ページに、「東京の2LDK賃貸の家賃相場」や「ファミリー層に人気のエリア紹介」といったユーザーの役に立つ情報を加えます。
ユーザーレビューや口コミ、専門家による解説など、そのページならではの情報を盛り込むことで、競合サイトとの差別化を図ります。



まずは500〜1000文字程度のコンテンツ追加を目安に始めましょう。
タイトル・メタディスクリプションを最適化する
検索結果画面でユーザーの目に最も触れるのが、ページのタイトルと説明文(メタディスクリプション)です。
カテゴリページのタイトルタグに対策したいキーワードを適切に含め、メタディスクリプションにはクリックしたくなるような魅力的な文章を記述します。
たとえば、「東京都の2LDK賃貸物件一覧|相場・おすすめエリアを徹底解説」のように、具体的なキーワードやユーザーのメリットを入れると効果的です。



ページが動的に生成される場合は、これらの要素を出力するテンプレート自体を最適化します。
改善サイクルを確立する
施策を実施したら、必ず効果を測定し、次のアクションにつなげることが欠かせません。
Googleサーチコンソールを使い、対策したページの順位や表示回数、クリック率を週次で確認しましょう。
効果が出た施策は他のページにも展開し、効果が見られなかったページは原因を分析して改善策を再検討します。
このPDCAサイクルを確立することが、継続的な成果向上につながります。上司への報告用にレポートのフォーマットを準備しておくと効率的です。



90日で終わりではなく、ここからがスタート。PDCAを回し続けることで成果は積み上がります。
ポータルサイトSEOの対策16選
ここでは、ポータルサイトSEOで有効な16の具体的施策を紹介します。
施策は大きく5つのカテゴリに分類されます。それぞれ詳しく解説します。
- サイト構造・設計に関する対策
- クローラビリティに関する対策
- コンテンツに関する対策
- 技術的SEO対策
- 外部評価に関する対策
全ての施策を一度に実施する必要はありません。
自社サイトの課題やリソースに応じて、優先順位をつけて取り組むことがカギです。
サイト構造・設計に関する対策
ポータルサイトSEOの基礎は、サイト全体の骨格となる構造を整えることです。
ユーザーと検索エンジンの両方がサイトの内容を理解しやすくなるような、論理的な構造を目指します。
- 網羅性のあるカテゴリ設計
- パンくずリストの最適化
- ページネーション設計
- canonicalタグの適切な設定
それぞれ詳しく見ていきましょう。
網羅性のあるカテゴリ設計
ユーザーが探している情報にたどり着きやすいよう、網羅的なカテゴリを設計することがカギです。
たとえば不動産ポータルサイトであれば、以下のような複数の軸でカテゴリを設けます。
- エリア別
- 間取り別
- 価格帯別
- 路線別
カテゴリの粒度を適切に設定することも大切です。
細かすぎるとユーザーが迷い、粗すぎると目的の情報を見つけにくくなるため、バランスの取れた設計が求められます。
パンくずリストの最適化
パンくずリストは、ユーザーがサイト内の現在地を把握しやすくするためのナビゲーションです。
サイトの階層構造を明確に示すことで、ユーザビリティの向上に貢献します。
さらに、パンくずリストに対して構造化データ(BreadcrumbList)を実装することで、検索エンジンに対してサイト構造をより正確に伝えられます。
Webページの内容を検索エンジンが理解しやすいように、決められた形式で記述したデータ
結果として、検索結果にパンくずリストが表示されやすくなり、クリック率の向上も期待できます。
ページネーション設計
一覧ページに表示する情報が多い場合、複数のページに分割するページネーションが求められます。
ページネーションとは、長い記事や大量の商品一覧などを、複数のページに分割して表示する仕組みのこと。ページ下部にある「1, 2, 3… 次へ」といったナビゲーションを指す。
ページネーションを検索エンジンに正しく処理させることが大切です。
canonicalタグの適切な設定
並び替えや絞り込み機能によってURLにパラメータが付与され、同じ内容のページが複数生成されることがあります。
このような重複コンテンツは、サイトの評価を分散させる原因になります。
この問題を解決するのが「canonicalタグ」です。
サイト内に内容が重複・類似したページが複数存在する場合に、検索エンジンに対して「これが正規のURLです」と伝えるためのタグのこと。
たとえば、価格順や新着順で並び替えたページのURLを、元のパラメータなしのURLに正規化することで、評価を意図した1つのページに集約させられます。



サイト構造の設計は、後から変更すると大きな工数がかかります。最初に時間をかけて設計しましょう。
クローラビリティに関する対策
クローラビリティとは、検索エンジンのロボットがサイト内をどれだけ効率的に巡回できるかを示す指標です。
クローラビリティを高めることで、新規ページの発見や更新情報の反映がスムーズになります。それぞれ詳しく解説します。
- 内部リンクの集約設計
- robots.txtの最適化
- クロールバジェットの最適配分
内部リンクの集約設計
サイト内の評価を主要な一覧ページに集めるため、内部リンクの設計を最適化します。
特に、数多く存在する詳細ページから、それらが属するカテゴリの一覧ページへのリンクを設置することが大切です。
たとえば、物件詳細ページ内に「同じエリアの物件一覧へ」や「同じ間取りの物件一覧へ」といったリンクを設けます。



内部リンクより、クローラーがサイト内をスムーズに巡回できるようになり、評価も集約されやすくなります。
robots.txtの最適化
robots.txtは、検索エンジンのクローラーに対して、サイト内のどのページを巡回してほしくないかを伝えるためのファイルです。
管理画面や、パラメータが付いた検索結果ページなど、ユーザーにとって価値の低いページへのクロールをブロックします。
robots.txtにより、クローラーが重要なページを優先的に巡回できるようになります。
設定を誤ると、重要なページまでブロックしてしまう可能性があるため、変更後は必ず内容を確認しましょう。



内部リンクより、クローラーがサイト内をスムーズに巡回できるようになり、評価も集約されやすくなります。
クロールバジェットの最適配分
クロールバジェットとは、検索エンジンが1つのサイトをクロールするために割り当てるリソースの上限です。
クロールバジェットは有限なため、重要なページに集中させることが求められます。
品質の低いページや重複しているページをnoindexタグでインデックス対象から除外することで、クロールバジェットを節約できます。
重要なページに効率よくクロールを促し、サイト全体の評価を高めるための欠かせない施策です。



クローラビリティは検索エンジンに見つけてもらう力です。ここを疎かにすると、どんな良いコンテンツも評価されません。
コンテンツに関する対策
データベースから自動生成される一覧ページは、そのままだと競合サイトと似通った内容になりがちです。
独自性のあるコンテンツを追加することで、検索エンジンからの評価を高め、ユーザー満足度を向上させます。それぞれ詳しく解説します。
- 一覧ページへの独自テキストコンテンツ追加
- ユーザーレビュー・口コミの活用
- 新鮮性(freshness)の担保
一覧ページへの独自テキストコンテンツ追加
データベースの情報だけを掲載している一覧ページに、人の手で作成した独自のテキストコンテンツを追加します。
たとえば、「渋谷区の1LDK賃貸の家賃相場」や「渋谷区で人気のエリアTOP5」といった、ユーザーが知りたいであろう情報を解説する文章です。
すべてのページに手動で追加するのは難しいため、カテゴリごとにテンプレートを作成し、効率的にコンテンツを量産する仕組みを整えましょう。
ユーザーレビュー・口コミの活用
ユーザーレビューや口コミといったUGC(ユーザー生成コンテンツ)は独自性を高めるための強力な武器です。
実際の利用者からの声は、他のサイトにはないユニークな情報源となり、ページの信頼性も向上させます。
レビュー機能の導入は、ページの情報量を自然に増やし、コンテンツを常に新しく保つ効果も期待できます。



不適切な投稿を防ぐため、承認制にするなどの監視体制を整えることが欠かせません。
新鮮性(freshness)の担保
データベースの情報が更新された際に、Webページにもその変更が速やかに反映される仕組みを構築しましょう。Googleの検索エンジンは、情報の新鮮さを評価項目の一つとしています。
たとえば、求人ポータルサイトで「新着求人」や「更新日」を表示するのは、情報の新鮮さをアピールする有効な手段です。
また、ページに最終更新日を明記すると、ユーザーと検索エンジンの両方に最新の情報であると伝えられます。



コンテンツの差別化は「データベースにない情報」を追加すること。競合と同じデータなら、独自の切り口で勝負しましょう。
技術的SEO対策
技術的SEOとは、サイトの内部構造や設定を最適化し、検索エンジンがコンテンツの内容を正しく理解できるようにするための施策です。
ユーザーからは見えにくい部分ですが、SEOの成果を左右する欠かせない要素です。それぞれ詳しく解説します。
- 構造化データ(schema.org)の実装
- ページ表示速度の改善
- モバイルフレンドリー対応
構造化データ(schema.org)の実装
構造化データとは、ページに書かれている情報が何であるかを、検索エンジンが理解しやすい形式でタグ付けする記述方法です。
ポータルサイトでは、商材に合わせて以下のような構造化データを実装します。
- 商品情報
- 求人情報
- 店舗情報
適切に実装することで、検索結果に評価や価格などが表示されるリッチリザルトの対象となり、クリック率の向上が期待できます。
ページ表示速度の改善
ページの表示速度は、ユーザー体験に直結する欠かせない要素で、検索順位にも影響します。
特に大量のデータを扱うポータルサイトは、表示速度が遅くなりがちなので注意してください。
PageSpeed InsightsにページのURLを入力して、スコアが著しく悪い場合は次のように対策しましょう。
| 対策 | 内容 |
|---|---|
| 画像の圧縮 | 画像を圧縮する、または次世代フォーマット「WebP」を使用する |
| 画像のリサイズ | 画面の表示サイズに合わせて画像を適切なサイズに調整する |
| 遅延読み込み | 画面外にある画像をスクロールされるまで読み込まない設定にする |



表示速度は絶対的な指標ではないですが、著しく遅い場合は優先的に改善してください。
モバイルフレンドリー対応
スマートフォンからのアクセスが主流となっている現在、モバイルフレンドリー対応は必須です。
レスポンシブデザインなどを採用し、どのデバイスからでも見やすく、操作しやすいサイトを構築します。
PCやスマホなど、閲覧するデバイスの画面サイズに合わせてレイアウトを自動的に最適化して表示させるデザイン手法のこと。
特に、モバイル環境では表示速度が遅いとユーザーはすぐに離脱してしまいます。
デザインだけでなく、表示速度も含めてモバイル体験を最適化することが、SEO評価の向上につながります。



技術的SEOはエンジニアとの連携が欠かせません。施策の優先度と効果を共有し、協力体制を築きましょう。
外部評価に関する対策
外部評価とは、主に他のサイトからのリンク(被リンク)などによって測られる、サイトの信頼性や権威性のことです。
良質な外部評価を獲得することで、サイト全体のSEO評価を高められます。それぞれ詳しく解説します。
- 被リンク獲得施策
- SNSシェアの促進
- プレスリリース・メディア露出
被リンク獲得施策
質の高いサイトから自然な形でリンクを獲得することは、SEOにおいて有効です。
被リンク(バックリンク)とは、他のWebサイトから自社のサイトに向けて設置されたリンクのこと。
他のサイトが引用したくなるような、価値のあるコンテンツを作成してください。
たとえば、「〇〇エリアの賃貸相場レポート」や業界の動向をまとめた調査データなど、独自性の高いコンテンツは被リンクを獲得しやすくなります。



業界メディアや関連ニュースサイトなどからのリンクを狙い、計画的にコンテンツを企画しましょう。
SNSシェアの促進
SNSでのシェアは直接的なランキング要因ではありません。
しかし、多くの人に情報が届くことで被リンクの獲得や認知度向上につながり、間接的にSEOへ良い影響を与えます。
「渋谷の高コスパ物件10選」のように、ユーザーが思わずシェアしたくなるような切り口のコンテンツを企画することがカギです。



各一覧ページにSNSシェアボタンを設置し、ユーザーが気軽に情報を拡散できる環境を整えましょう。
プレスリリース・メディア露出
サイトに新しい機能やカテゴリを追加した際など、ニュース性のある出来事があった場合は、プレスリリースを配信しましょう。
業界のニュースサイトやメディアに取り上げられることで、質の高い被リンクを獲得できる可能性があります。
たとえば、「新たに〇〇エリアの物件検索機能を追加」といった具体的な情報を発信します。
プレスリリースは、SEO効果だけでなく、サイトの認知度やブランドイメージの向上にも貢献する有効な手段です。



外部評価は「他者からの推薦」。自作自演のリンクはペナルティの対象になるため、コンテンツの質で勝負しましょう。
ポータルサイトSEOでよくある失敗パターンと対処法
ポータルサイトSEOは専門性が高く、特有の落とし穴が存在します。ここでは、実務でよく見られる4つの典型的な失敗パターンとその対処法を解説します。
- 詳細ページばかり対策して一覧ページを軽視している
- 重複コンテンツが大量発生している
- クロールバジェットを浪費している
- 内部リンク構造が最適化されていない
これらの失敗を事前に知っておくことで、無駄な工数を削減し、最短で成果を出すことにつながります。
詳細ページばかり対策して一覧ページを軽視している
個別の物件ページや商品ページといった詳細ページの最適化に注力し、一覧ページを放置してしまうのはよくある失敗です。
詳細ページは一つひとつの検索流入が少ないため、多大な労力をかけてもサイト全体の流入増にはつながりにくいのが現実で。
ポータルサイトのSEOを改善するには、まず一覧ページの最適化を最優先で改善しましょう。
一覧ページは多くの検索キーワードの受け皿となるため、ここを強化することが検索流入の入り口を広げる最も有効な手段となります。



詳細ページの対策は、一覧ページの評価が安定してから着手しても大丈夫です。
重複コンテンツが大量発生している
並び替えや絞り込み機能によって、URLが違うものの内容がほぼ同じページが大量に生成されてしまう失敗もよくあります。
検索エンジンはこれらのページを重複コンテンツと判断し、サイトの評価が分散してしまう原因になります。
重複コンテンツを防ぐには、canonicalタグを用いて評価を集約させたい正規のURLを検索エンジンに伝えましょう。
さらに、根本的な対策として、不要なパラメータを生成しないようにURLの設計自体を見直すことも検討してください。



「並び替え」「絞り込み」のパラメータが重複の温床になりがちです。canonical設定を必ず確認してください。
クロールバジェットを浪費している
数万ページある詳細ページをすべて検索エンジンにインデックスさせようとするのは、クロールバジェットの浪費につながる典型的な失敗です。
クロールバジェットには限りがあるため、価値の低いページにリソースが使われると本当に重要なページがクロールされず、インデックスが遅れる原因になります。
対処法は、低品質なページや重複ページをnoindexタグでインデックス対象から明確に除外することです。



クロールバジェットを重要なページに集中させ、サイト全体のクロール効率を高められます。
内部リンク構造が最適化されていない
ポータルサイトでは、内部リンクの設計が最適化されていないケースも多く見られます。
特に、詳細ページ同士をリンクでつなぐだけで、上位表示させたい一覧ページへのリンクが少ないという失敗は致命的。内部リンクが一覧ページに集まっていないと、検索順位を上げたいページに評価が集まりません。
すべての詳細ページから、そのページが属するカテゴリの一覧ページへリンクを設置し、評価を集約させる構造を意図的に作り上げることが大切です。



内部リンクは評価の導線という意識を持って設計しましょう。
ポータルサイトSEO対策を外注する際の判断基準
ポータルサイトのSEO対策を自社で行うか、外部の専門家に依頼するかは見落とせない判断です。
リソースや専門知識の有無、求める成果のスピードなど、さまざまな要因を考慮して決定してください。それぞれ詳しく解説します。
- 内製と外注の判断ポイント
- SEOコンサルティング会社の選び方
内製と外注の判断ポイント
内製か外注かの判断は、「対策ページ数」「社内リソース」「緊急度」の3つの軸で考えると分かりやすいです。
社内に専門知識を持つ人材やエンジニアがいて、長期的に知見を蓄積したい場合は内製が向いています。
一方、短期間で成果を出したい、大規模サイトでリソースが不足している、技術的SEOの専門知識がないといった場合は、外注を検討するのが賢明です。
戦略立案は専門家に依頼し、実装は社内で行うハイブリッド型も有効な選択肢となります。



「全部外注」「全部内製」ではなく、自社の状況に合わせて最適な組み合わせを選びましょう。
SEOコンサルティング会社の選び方
外部の専門家へ依頼する場合、適切なパートナーを選ぶことが成功のカギです。
選定する際は、以下の3つの基準を確認しましょう。
- ポータルサイトの実績があるか
- 技術的SEOに強いか
- 提案内容が具体的か
特に、一般的な記事型サイトのSEO実績だけでなく、ポータルサイト特有の課題解決実績があるかを確認することがカギです。
「コンテンツを増やしましょう」といった抽象的な提案しかできない会社は避け、技術的な課題まで踏み込んでくれる会社を選びましょう。



「記事型サイトの実績」と「ポータルサイトの実績」はまったく別物。必ず確認してください。
外注を検討しており、まずは情報収集から始めたい方は『オウンドメディアサイト設計完全攻略』をダウンロードして参考にしてください。


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よくある質問
ポータルサイトSEOで最も優先すべき施策は?
最も優先すべき施策は、一覧ページ(カテゴリページ)の最適化です。
なぜなら、一覧ページが検索エンジンからの多様なキーワードを受け止める入り口となり、サイト全体の集客力を大きく左右するからです。
詳細ページは個別の検索需要が少ないため、まず一覧ページで流入の土台を固めることがカギになります。
具体的には、titleタグの最適化、独自テキストの追加、内部リンクの強化といった施策から着手し、一覧ページの評価が安定した後に詳細ページの改善に取り組むのが効率的な進め方です。
ポータルサイトSEOの外注費用の相場は?
ポータルサイトSEOの外注費用は、サイトの規模や依頼する業務範囲によって大きく変動します。
あくまで一般的な相場ですが、初期のサイト構造診断や戦略策定で50万〜150万円程度、その後の継続的なコンサルティングで月額30万〜100万円程度が目安です。
数百万ページに及ぶような大規模サイトや、実装作業まで依頼する場合は、費用はさらに高くなる傾向にあります。
外部のコンサルタントに依頼する場合、オウンドメディアやポータルサイトの実績がある会社を選びましょう。
詳しくは「オウンドメディアのコンサル会社おすすめ12選」の記事で詳しく紹介していますので、参考にしてください。


URLパラメータが大量にあるとSEOに悪影響ですか?
URLパラメータが大量にあり、適切に処理されていない場合はSEOに悪影響を及ぼします。
主な悪影響は、重複コンテンツの発生による評価の分散と、クロールバジェットの浪費です。
この問題への対処法は主に3つあります。
- canonicalタグで正規のURLを指定する
- Googleサーチコンソールで特定のパラメータを無視するよう伝える
- robots.txtで不要なパラメータ付きURLのクロールをブロックする
サイトの状況に合わせて適切な方法を選択してください。
新規ページを追加してもインデックスされない原因は?
新規ページがインデックスされない場合、複数の原因が考えられます。主な原因として、以下の4点が挙げられます。
- サイトのクロールバジェットが枯渇している
- ページの品質が低いと判断されている
- 内部リンクが少なくページが発見されにくい
- robots.txtやnoindexの設定ミス
Googleサーチコンソールの「URL検査」機能で原因を特定し、適切な対処をしてください。
ページネーションはSEOに悪影響ですか?
ページネーション自体がSEOに悪影響を与えるわけではありません。
ただし、適切に設定されていない場合、クロールバジェットの浪費や重複コンテンツの問題を引き起こす可能性があります。
対策としては、canonicalタグで1ページ目を正規ページとして指定するか、各ページを独立したコンテンツとして扱うかを明確に決める必要があります。
「すべて表示」ページを用意し、そこにcanonicalを向ける方法も有効です。サイトの特性に合わせて最適な方法を選びましょう。
ポータルサイトは一般的な記事型サイトのSEOとは異なり、ポータルサイトは「サイト構造の最適化」が成否を分けます。
本記事で紹介した90日ロードマップを参考に、まずは現状分析から始めてみてください。
