BtoB企業のSEO対策11ステップと取り組むべきメリットを解説

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「Web広告に頼っているが、費用対効果が合わなくなってきた」
「自社サイトを持っているものの、なかなか問い合わせにつながらない」
「安定した見込み客の獲得チャネルを構築したい」

BtoB企業のWeb担当者様は、こんなことで悩んでいませんか?

そんな課題を解決するひとつの答えが、BtoB企業に特化したSEOなんです。

SEO対策は、一度軌道に乗れば、広告費をかけずとも質の高いリードを継続的に獲得できます。

広告とは違い、一度作れば会社の「資産」として長く貢献してくれる。そんなマーケティング手法です。

福田 卓馬

ただし、BtoCとは異なるBtoB特有の考え方や進め方を理解しなければ、思うような成果は得られません。

そこで本記事では、BtoB企業のSEO対策について、取り組むべきメリットから、すぐにでも実践できる具体的な9つのステップ、そして成功のポイントまでを分かりやすく解説します。

  • そもそもBtoB企業はSEOをやるべきか
  • BtoBにおけるSEOの重要性
  • BtoBにおけるSEO対策の考え方
  • SEO対策に取り組むべきメリット・デメリット
  • BtoB集客を成功させるSEO対策
  • PDCAサイクルの回し方
  • 成果が出やすいSEO対策のポイント

読み終える頃には「まず、ここから始めてみよう」と思えるはずです。

本記事の執筆者

監修者
福田 卓馬

EXTAGE株式会社 代表取締役|上場企業を含むSEO担当社数は30以上|出版書籍『文章でお金持ちになる教科書』『Webライターが5億円稼ぐ仕組み』

なお、EXTAGE株式会社ではSEO対策のプロが、BtoBビジネスで成果を出すためのサポートをおこなっています。

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目次

そもそもBtoB企業はSEOをやるべき?

そもそもBtoB企業はSEOをやるべき?

結論から言うと、多くのBtoB企業にとってSEOは非常に有効かつ取り組むべきマーケティング施策です。

ただし、企業の状況や商材によっては優先度が低いケースも存在します。

SEOをやった方がいいケース

  • 1Webサイトからの問い合わせや資料請求を増やしたい場合
  • 潜在層・準顕在層の顧客にアプローチしたい場合
  • 専門性や権威性を示し、ブランディングを強化したい場合
  • 広告費を削減して集客チャネルを構築したい場合
  • 競合他社がSEOに注力している場合

もし競合が検索結果の上位を占めているなら、自社の見込み顧客が競合に流れている可能性が高いです。

機会損失を防ぐためにも、SEOへの取り組みは不可欠と言えるでしょう。

SEOの優先度が低い、または不要なケース

  • 主要な顧客獲得経路がオフラインの場合
  • 顧客がWeb検索で情報を探さない商材やサービスの場合
  • SEOに取り組むリソース(人・予算・時間)が全くない場合
  • 短期的な成果を求めている場合

古くからの付き合いや、経営層の人脈、紹介、特定の展示会出展などでビジネスが成り立っており、Webからの新規リードを必要としない場合は優先順位は低いです。

ただし、デジタルでの情報収集が当たり前になった現代において、Web上に情報がないことは将来的なリスクになり得ます。

BtoBにおけるSEOはなぜ重要なのか

BtoBにおけるSEOはなぜ重要なのか

BtoB企業にとって、SEOは単なるWeb集客だけにとどまらず、事業成長の根幹を支える重要なマーケティング戦略となっています。

その理由は主に以下の3つです。

  • リード獲得や認知拡大に欠かせない
  • 見込み客(潜在顧客)の獲得につながる
  • 費用対効果が高く資産となり得る

一つずつ見ていきましょう。

リード獲得や認知拡大に欠かせない

BtoBの購買プロセスでは、担当者が課題解決のために情報収集をすることから始まります。

その際、検索エンジンは最も利用されるツールのひとつです。

SEO対策によって自社サイトが検索結果の上位に表示されれば、多くの人の目に留まり、製品やサービスを知ってもらう機会となります。

これは、これまで接点のなかった企業への認知を広げ、新たな見込み客を獲得するための有効な手段です。

見込み客(潜在顧客)の獲得につながる

SEOは、すでに課題が明確な「今すぐ客」だけでなく、まだ課題に気づいていない「潜在顧客」へもアプローチできます。

例えば、業務効率化に関する情報収集をしている担当者に対し、自社のツールがどのように役立つかを解説したコンテンツ(記事)を提供すれば、解決策を提示することになるかもしれません。

こうした潜在的なニーズを掘り起こし、将来の顧客を育成する上でも、SEOは大きな役割を担っています。

費用対効果が高く資産となり得る

Web広告は即効性がある一方、費用をかけ続けなければ効果が持続しません。

しかし、SEOで上位表示されたコンテンツは、広告費をかけずともアクセスを集め続けられます。

福田 卓馬

一度作成したコンテンツが、長期的に見込み客を呼び込み続ける「資産」となるのです。

初期投資や継続的な改善は必要ですが、中長期的に見れば、広告よりも費用対効果が高くなるケースが多く、安定した集客基盤を築けます。

BtoBにおけるSEO対策の考え方

BtoBにおけるSEO対策の考え方

BtoBのSEO対策を成功させるには、闇雲に記事を作るのではなく、その特性を理解した上で戦略的に進める必要があります。

以下の3つの考え方が基本です。

  • BtoBとBtoCのSEO対策の違いと基本特性を理解する
  • 中長期的な視点での継続的な分析と改善が必要
  • ツールを使って客観的に分析する

順番に解説します。

BtoBとBtoCのSEO対策の違いと基本特性を理解する

BtoBとBtoCのSEOで最も違うのは、意思決定の過程です。

BtoCが個人による感情的な判断が多いのに対し、BtoBでは複数人が関与し、機能や費用対効果を比較検討します。

そのため、BtoBのコンテンツは信頼性が高く、専門的で、企業の課題を解決できる内容にしなければなりません。

例えば「〇〇 導入事例」「〇〇 比較」のように、検討段階で使われるキーワードを意識することが重要になるのです。

中長期的な視点での継続的な分析と改善が必要

BtoBに限りませんが、SEO対策は効果が出るまでに最低でも半年から1年ほどかかる息の長い施策です。

特に、BtoB商材は検討期間が長く、すぐにコンバージョンにつながらないことも多いです。短期的な成果を追い求めるべきではありません。

反対に、一度上位表示されれば安定した集客が見込めるので、腰を据えて取り組むことが大切です。

定期的に順位や流入数を分析し、コンテンツのリライトや新規記事の追加といった改善を粘り強く続けましょう。

ツールを使って客観的に分析する

「なんとなく」の感覚でSEO対策を進めても、成果にはつながりません。

必ずツールを導入して客観的なデータに基づいて戦略を立てることが不可欠です。

具体的には「Google Search Console」で自社サイトがどのようなキーワードで検索されているかを確認したり「Google Analytics」でユーザーのサイト内での行動を分析したりします。

分析したデータを見れば、ユーザーの真のニーズが把握でき、次の一手を的確に打てるようになるのです。

BtoB SEO対策に取り組むべき3つのメリット

BtoB SEO対策に取り組むべき3つのメリット

BtoB企業がSEO対策に本気で取り組むと、アクセス数が増えるだけでなく、事業成長に直結する大きなメリットが期待できます。

主なメリットは以下の3つです。

  • 質の高いリードを安定的に獲得できる
  • 広告費を削減でき費用対効果が高い
  • 専門性をアピールしブランディングにつなげる

それぞれ解説していきます。

質の高い見込み客を安定的に獲得できる

SEOの最大のメリットは、購買意欲の高い、質の良い見込み客を継続的に集められる点です。

検索という行動には、何らかの課題を解決したいという意思があります。

自社の製品やサービスに関連するキーワードで検索しているユーザーは、すでにニーズが顕在化している可能性が高く、商談につながりやすいのです。

一度検索上位に表示されれば、まるで、24時間365日、文句も言わずに働いてくれる優秀な営業担当のような存在になります。

広告費を削減でき費用対効果が高い

検索結果ページに表示されるテキスト形式の広告(リスティング広告)などのWeb広告は、クリックされるたびに費用が必要です。

また、出稿を止めれば効果もなくなります。

一方、SEOで上位表示されたコンテンツは、継続的に見てもらえます。

しかも、費用がかかりません。

コンテンツ制作や分析改善のコストはかかりますが、中長期的に見れば広告に依存するよりもCPA(顧客獲得単価)を抑えられる可能性が高いです。

福田 卓馬

良質なコンテンツは企業の「資産」となり、費用対効果に優れた集客手段として機能し続けます。

専門性をアピールしブランディングにつなげる

検索者の課題解決に役立つ専門的なコンテンツを発信し続ければ、その分野における「第一人者」としての地位を確立できます。

特定のキーワードで常に上位に表示されるようになれば「この分野なら〇〇社」という専門家としてのイメージが定着し、顧客からの信頼獲得につながるのです。

これは見込み客の獲得にとどまらず、企業のブランド価値を高め、競合他社との差別化を図る大きな強みになります。

SEO対策のメリットはこれだけではありません。

関連記事「SEO対策のメリット4選!効果的なSEO対策に必要な4ステップも紹介」でも解説しているので、読んでみてください。

BtoB SEO対策で注意すべき3つのデメリット

BtoB SEO対策で注意すべき3つのデメリット

多くのメリットがある一方、BtoBのSEO対策には注意すべきデメリットも存在します。

マイナス面を事前に理解しておけば、失敗のリスクを減らせます。

特に以下の3点には注意が必要です。

  • 効果が出るまでに時間がかかる
  • 検索されない商材とは相性が悪い
  • 体制構築や外注に費用がかかる

詳しく見ていきましょう。

効果が出るまでに時間がかかる

効果が出るまでに時間がかかる

SEO対策は、成果を実感できるまでに時間がかかる点が大きなデメリットです。

コンテンツを公開してから検索エンジンに評価され、順位が安定するまでには、一般的に半年から1年ほどかかります。

すぐに見込み客を獲得したい、短期的に売上を伸ばしたいという場合には不向きです。

広告のような即効性はないため、長期的な視点を持ち、じっくりと取り組む必要があります。

検索されない商材とは相性が悪い

SEOは、ユーザーが検索するキーワードに対してアプローチする手法です。

そもそも検索需要のない、非常にニッチで専門的な商材や、世の中にまだない革新的なサービスとは相性が良くありません。

福田 卓馬

誰も知らない製品名を検索する人はいませんし、認知されていなければ解決策も探されません。

このような商材は、SEOよりも先に展示会やプレスリリースなどで、まず製品やサービスの認知度を高める活動を優先すべきでしょう。

体制構築や外注に費用がかかる

SEOは「無料の施策」と誤解されがちですが、成果を出すには相応のコストがかかります。

社内で内製する場合、専門知識を持つ担当者の人件費や分析ツールの利用料が必要です。

一方、専門の会社へ外注する場合は費用が発生します。

特に質の高い記事作成やテクニカルな分析を依頼すると、月々数十万円以上のコストがかかることも珍しくありません。

外注する際の、おおよその費用は以下のようになっています。

体制構築や外注に費用がかかる

SEOを本格的に進めるには、しっかりとした予算確保が不可欠です。

人件費と比べて、どちらが得なのかも検討したほうが良いでしょう。

関連記事「ブログ記事代行の相場は?外注のメリット・デメリットや業者の選び方」も参考にしてみてください。

BtoB集客を成功させるSEO対策9のステップ

BtoB集客を成功させるSEO対策9のステップ

ここからは、BtoBのSEO対策を具体的に進めるためのステップを見ていきましょう。

下記の手順に沿って丁寧に進めるのが、成功のコツです。

  1. メディアの目的を設定する
  2. 明確なターゲット顧客像を設定する
  3. キーワード調査と選定を行う
  4. トピッククラスターでの記事設計
  5. CVポイントの設計
  6. 高品質コンテンツを作成する
  7. 内部対策とテクニカルSEOを徹底する
  8. CTAを設置する
  9. 外部対策と被リンクを獲得する

一つずつ、詳しく解説します。

1.メディアの目的(ゴール)を設定する

はじめに「何のためにSEOをやるのか」という目的を明確にしましょう。

「月に20件の問い合わせを獲得する」「製品資料のダウンロード数を50件にする」など、具体的な数値でゴールを設定しましょう。

このゴールが全ての施策の判断基準となり、方向性を一つにまとめる羅針盤となります。

目的が曖昧なままでは、効果的な戦略は立てられません。

2.明確なターゲット顧客像(ペルソナ)を設定する

ペルソナ」とは、自社の製品やサービスを最も必要としている理想的な顧客像を具体的に描き出したものです。

ペルソナを設定すると、どのような情報を誰に届けるべきかが明確になり、SEO戦略全体の方向性が定まります。

福田 卓馬

具体的には、業種、企業規模、担当者の役職、抱えている課題、情報収集の方法、意思決定のプロセスなどです。

ペルソナが明確であればあるほど、ターゲットに響くキーワード選定や、ニーズに応える高品質なコンテンツを作成できます。

結果的に、Webサイトへの訪問者を質の高い見込み顧客へと変える可能性が高くなるのです。

ペルソナ設定は、効果的なSEO施策の土台となるため、時間をかけて慎重に行いましょう。

3.成果に直結するキーワード調査と選定を行う

設定したペルソナが、実際にどのような言葉で検索するかを想定し、キーワードを調査・選定します。

BtoBでは、購買に近いキーワード(顕在層向け)や、情報収集段階のキーワード(潜在層向け)をバランス良く選ぶことが重要です。

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キーワード分類キーワードの例検索意図期待される効果
指名系キーワード「株式会社〇〇」
「〇〇サービス名」
特定の企業やサービスを既に認知しており、詳細情報を求めている。・ブランド保護
・直接的なコンバージョン
・高い信頼性
顕在キーワード
(Buy Now系)
「〇〇システム 導入費用」
「〇〇ソリューション 比較」
製品やサービスの導入を具体的に検討しており、比較や選定段階にある。・高いコンバージョン率
・直接的なリード獲得
・購買意欲の高い層へのリーチ
準顕在キーワード
(Problem系/Solution系)
「〇〇 課題解決」
「〇〇 効率化 手法」
「〇〇システム 選び方」
特定の課題は認識しているが、具体的な解決策や製品を模索中。・見込み客獲得
・ナーチャリング対象
・自社商材の認知促進
潜在キーワード
(Learn系)
「〇〇とは」
「〇〇 最新動向」
「〇〇業界 トレンド」
特定の課題やニーズをまだ明確に認識していない情報収集段階。・認知拡大
・将来的なリード育成
・専門知識の提供による信頼構築。

選定の際は検索ボリューム(検索数)が大きいだけでなく、ペルソナの課題解決につながり、かつ自社の製品やサービスと関連性の高いキーワードを選ぶのがポイントです。

特に、BtoBにおいては、専門用語や具体的な課題を示す検索回数が1,000回以下の「ロングテールキーワード」がおすすめです。

3.成果に直結するキーワード調査と選定を行う

キーワード選定は、SEO戦略の成否を大きく左右するため、ツールなどを使い、データに基づいた慎重な判断が必要です。

4.トピッククラスターでの記事設計

キーワードを選んだら、記事を1本ずつバラバラに作るのではなく「トピッククラスター」という考え方でサイト全体の設計を行います。

トピッククラスターとは、ひとつの大きなテーマ(ピラーコンテンツ)を決め、それに関連する詳細なテーマ(クラスターコンテンツ)を複数作成し、それぞれをリンクでつなぐ手法です。

以下のような考え方で、内部リンクでつなげていきます。

トピッククラスターでの記事設計
福田 卓馬

この手法を使うとサイト全体の専門性が高まり、Googleから評価されやすくなります。

5. ホワイトペーパーなどCVポイントの設計

BtoBでは高額な商材が多いため「今すぐ購入」というコンバージョン(CV)は稀です。

そこで、見込み客の情報を得るための「CVポイント」を設計します。

CVの目標は以下のようなものが一般的です。

ホワイトペーパーなどCVポイントの設計

BtoB企業の場合は、課題解決に役立つノウハウをまとめた「ホワイトペーパー」や「お役立ち資料」を無料でダウンロードできるようにするパターンが多くみられます。

その代わりとして、企業名やメールアドレスを登録してもらうのです。

これが質の高い見込み客の獲得につながります。

6.高品質コンテンツを作成する

設計に基づいてコンテンツを作成します。

BtoBで求められるのは、検索者の課題を解決できる、専門性と信頼性の高い情報です。

コンテンツは、必ずしも記事だけではありません。

以下のような種類があります。

  • ブログ記事
  • 課題解決型のホワイトペーパー
  • 導入事例紹介
  • ウェビナー動画
  • 製品デモ

独自のデータや導入事例、お客様の声などを盛り込み、他社にはないオリジナルの価値を提供することを意識してください。

読者の課題に寄り添い、その先の行動を促すような、丁寧で分かりやすい作成を心がけましょう。

7.内部対策とテクニカルSEOを徹底する

どれだけ良いコンテンツを作っても、Webサイト自体に問題があるとGoogleから正しく評価されません。

そこで、内部対策とテクニカルSEOを徹底します。

内部対策とは、Webサイトの構造や各ページの要素を検索エンジンに分かりやすく最適化することです。

具体的には、適切なタイトルタグやメタディスクリプションの設定、見出しタグ(Hタグ)の正しい使用、内部リンクの最適化などが含まれます。

一方、テクニカルSEOとは、サイトの表示速度を改善したり、スマホでも見やすいデザインにしたり、サイト構造を分かりやすく整理したりする施策です。

特に、近年はサイトをスマホで見る人が多いため、サイトのモバイルフレンドリー化(スマホ対応)は必須と言えるでしょう。

なお、ディスクリプションの書き方がわからないという方は「【テンプレあり】メタディスクリプションの効果的な書き方5ステップ!例文や注意点も解説」で解説しているので、参考にしてみてください。

8.CTAを設置する

CTA(Call To Action:行動喚起)とは、読者に次の行動を促すためのボタンやリンクのことです。

記事を読み終えた読者が「次に何をすれば良いか」に迷わないよう「詳しい資料はこちら」「無料相談を申し込む」といったCTAを適切な場所に設置します。

一般的にはファーストビュー(スクロールせずに見える範囲)やコンテンツの文中、サイトの最下部に設置するケースが多いです。

福田 卓馬

CTAのクリック率を高めるには、「ここにボタンがある」と明確に認識させ「クリックしたい」と思わせる工夫が必要です。

注意すべき点は大きく3つに分けられます。

  • デザイン(視覚的な魅力とわかりやすさ)
  • 文言(マイクロコピー)
  • リスト(設置する場所)

これらの要素を意識し、A/Bテストを繰り返しながら、自社のサイトやユーザーに最も適したCTAを見つけていくとよいでしょう。

9.外部対策と戦略的被リンクを獲得する

外部対策とは、他のWebサイトからの評価を通じて自社サイトの信頼性を高める施策で、その中心が「被リンク」の獲得です。

他のサイトから自社サイトへリンクを貼ってもらうことで、Googleからの評価が向上します。

例えば、業界のメディアにプレスリリースを配信したり、他社と共同で調査レポートを発表したりするなど、戦略的に被リンクを獲得するための働きかけが重要です。

なお、被リンクの獲得方法については、関連記事「【丸わかり】被リンクを増やす方法10選!具体例や注意すべきポイントも紹介」を参考にしてください。

BtoBのSEO対策は効果の測定が重要

BtoBのSEO対策は効果の測定が重要

BtoBのSEO対策は、施策を実行して終わりではありません。

効果を正しく測定し、得られたデータに基づいて改善を繰り返す必要があります。

まずは、測定の目的や測定すべき指標を押さえましょう。

  • SEO効果測定の目的
  • 測定すべき主要な指標(KPI)
  • 効果測定に必須のツール

「やりっぱなし」にせず、PDCAサイクルを回していくことで、初めてSEOは事業に貢献する強力な武器となります。

SEO効果測定の目的

SEOの効果測定を行う目的は、大きく2つあります。

ひとつは、投下したコストに対してどれだけの成果(リターン)があったかを可視化し、施策の投資対効果(ROI)を証明することです。

そうすれば、経営層への説明もできます。

もうひとつは、施策の何が良くて何が悪かったのかを客観的に把握し、次の改善アクションにつなげることです。

データに基づいた判断を繰り返すことで、戦略の精度を高めていきます。

測定すべき主要な指標(KPI)

BtoBのSEOで測定すべき指標(KPI)は、最終的な事業目標に近い「KGI(重要目標達成指標)」と、そこに至るまでの「中間指標」に分けられます。

KGIの例

  • お問い合わせ件数
  • 資料ダウンロード数
  • 商談化数
  • 受注件数
  • コンバージョン率(CVR)

中間指標の例

  • 各キーワードの検索順位
  • 自然検索からの流入数(セッション数)
  • クリック率(CTR)
  • ページの滞在時間

これらの指標を総合的に見ると、多角的な分析ができます。

効果測定に必須のツール

効果測定を正確かつ効率的に行うためには、専用ツールの活用が欠かせません。

福田 卓馬

ツールを選ぶ際は、検索数や競合の状況を分析できるかといった機能面も加味して選びましょう。

「Google Analytics」「Google Search Console」のような無料ツールや「Ahrefs」といった有料ツールがあります。

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項目主な指標主なツール
検索エンジン上【検索順位】
対策キーワードが検索結果で何位に表示されるか

【表示回数】
検索結果に自社サイトが表示された回数

【クリック数】
検索結果から自社サイトがクリックされた回数

【CTR(クリック率)】
「クリック数 ÷ 表示回数」
Google Search Console
ウェブサイト内【検索からの流入数】
検索エンジン経由でサイトに訪れた訪問の数や人数

【キーワード別の流入数】
どのキーワードで検索したユーザーがサイトに流入しているか

【ページのエンゲージメント】
ユーザーがページにどのくらい滞在し、操作したか
Googleアナリティクス
Googleサーチコンソール
成果【コンバージョン (CV) 数】
商品購入、問い合わせ、資料請求などの目標達成数

【コンバージョン率 (CVR)】
サイト訪問者のうち、何割がコンバージョンに至ったか
Googleアナリティクス
サイトの健全性【被リンク数・質】
外部サイトからどれだけリンクされているか

【インデックス数・クロール状況】

サイト内のページが正しくGoogleに認識(インデックス)されているか
Googleサーチコンソール
Ahrefs

Google Analyticsとは

Googleが提供するウェブサイトのアクセス解析ツールです。

サイトにどのようなユーザーが訪れ、どこから来て、サイト内でどのように行動したかがわかります。

さらに、どのページが人気か、平均滞在時間、ユーザーがサイト内をどう回遊したかといった行動データも分析可能です。

リアルタイムで「今」訪れているユーザーの動向や商品購入や問い合わせなどの「コンバージョン(成果)」計測できます。

Google Search Consoleとは

Google Search Consoleは、サイトのGoogle検索結果におけるパフォーマンスを監視・分析するためのツールです。

Google検索でどのように評価されているかを確認できます。サイト訪問「前」のデータを分析するのが特徴です。

自分のサイトがGoogle検索結果でどのように表示されているか、ユーザーがどのようなキーワードでサイトにたどり着いたかなどがわかります。

福田 卓馬

Googleのシステムがサイトの各ページを正常に認識・登録(インデックス)しているかも確認が可能です。

SEO対策で検索流入を増やすための必須ツールとなっています。

Ahrefs(エイチレフス)とは

自社サイトがどのようなサイトからリンクされているか(被リンク)などがわかります。

また、競合サイトがどのようなキーワードで流入を獲得しているか、どのページに人気が集まっているかなども詳細に分析できるため、SEO戦略を立てる上で欠かせないツールです。

他にも検索ボリュームや関連語を調べる「キーワード調査」、サイト内の技術的な問題点を洗い出す「サイト監査」など、SEOに必要な機能が網羅されています。

なお、ツールはこの他にも多くの種類があるので、試しに使ってみて、使いやすいものを選ぶと良いでしょう。

関連記事「ブログで稼ぐなら必須の神ツール12選【結論:これが使えないと無理ゲー】」でも詳しく紹介しています。

BtoBのSEOにおけるPDCAサイクルの回し方

BtoBのSEOにおけるPDCAサイクルの回し方

BtoBのSEO対策は、施策を実行して終わりではありません。

成果を最大化するためには、PDCAサイクルを継続的に回し、戦略を磨き続けることが重要です。

ここではPDCAサイクルの回し方について解説します。

  • 目標設定と現状把握
  • SEO施策の実行
  • 効果測定と分析
  • 改善策の立案と実行
  • 効果測定における注意点

順番に詳しく見ていきましょう。

【Plan】目標設定と現状把握

まず、SEO施策の具体的な目標(KGI・KPI)を設定します。

例えば「半年後に月間10件のホワイトペーパーダウンロードを獲得する」といったゴールです。

次に、Google AnalyticsやSearch Consoleなどのツールを用いて、現状の検索順位、流入数、コンバージョン数などを正確に把握します。

分析によって、目標と現状のギャップを明らかにすれば、取り組むべき課題が明確になり、この後の施策の精度が向上します。

【Do】SEO施策の実行

Planで立てた計画に基づいて、具体的なSEO施策を実行に移します。

例えば「課題として特定したキーワードで新規記事を作成する」「順位が伸び悩んでいる記事をリライトする」「サイトの表示速度を改善する」といったアクションです。

誰がいつまでに何を行うのか、具体的なタスクとスケジュールを決め、計画倒れになることなく着実に施策を進めましょう。

【Check】効果測定と分析

実行した施策がどのような結果をもたらしたのか、データを基に客観的に評価・分析します。

Planで設定したKPIが達成できたか、検索順位や流入数はどう変化したかなどをツールで確認しましょう。

ここで重要なのは、結果だけでなく「なぜ順位が上がったのか」「なぜコンバージョンが増えなかったのか」といった要因を深掘りすることです。

成果と課題を明確にすることで、次の改善策につなげます。

【Action】改善策の立案と実行

分析で見つかった課題に対する改善策を考え、実行します。

例えば、コンテンツの専門性が足りず順位が上がらないのであれば、「専門家の監修を追加する」といった具体的な対策が必要です。

また、サイトへの流入は増えたがCVにつながらないのであれば「CTAの文言や設置場所を見直す」といった改善を行います。

このActionが次のPlanとなり、新たなPDCAサイクルがスタートします。

この繰り返しが、SEOの成功確率を高めていくのです。

効果測定における注意点

効果測定を行う際には、注意すべき点もあります。

まず、SEOは効果が出るまでに時間がかかるため、日々の順位変動に一喜一憂せず、月単位など中長期的な視点で評価することが大切です。

また、Googleのアップデートなど外部要因も結果に影響を与えるため「この施策が100%正しい」と断定せず、様々な可能性を考慮して分析する冷静な視点も必要になります。

しかし、なかなか自社での分析が難しい場合も多いでしょう。

そのような場合は、外注するのも方法です。

EXTAGE株式会社では、BtoB企業のマーケティングに精通したSEO対策の専門家が、貴社のコンテンツ制作やサイト運営をアシストします。

ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

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成果が出やすいBtoBにおけるSEO対策のポイント

成果が出やすいBtoBにおけるSEO対策のポイント

SEO対策の基本的なステップに加え、これから紹介する以下の5つのポイントを意識すれば、施策の成果をより一層高められます。

  • カスタマージャーニーの明確化
  • キーワードの妥当性を考える
  • ロングテールキーワードの活用
  • E-E-A-Tを高めて信頼性と専門性を確立する
  • ユーザーファーストなコンテンツを作成する

これらは、競合と差をつけ、本質的な成果に繋げるための重要な考え方です。

カスタマージャーニーの明確化

BtoBの顧客は、課題を認知し、情報収集、比較検討を経て発注に至るという長い旅(カスタマージャーニー)をします。

それぞれの段階で顧客が求める情報は異なるため、この旅の地図を描き、各段階に合わせたコンテンツを用意しなければなりません。

3つの段階「認知・興味関心」「比較検討」「行動・購入」ごとに、キーワード選定をしていくのがポイントです。

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段階認知・興味関心比較検討行動・購入
ユーザーの心理・行動・漠然とした悩みや課題を抱え、情報収集を始めた段階

・まだ具体的な商品やサービスは知らない。

「〇〇で困っている」
「〇〇について知りたい」
・課題が明確になり、解決策となる商品やサービスを認識している

・複数の選択肢を比較し、最適なものを探している

「どれが自分に合うか?」
「AとBの違いは?」
・購入する商品やサービスをほぼ決定している

・購入方法や企業の信頼性などを最終確認している

「このサービスに申し込もう」「どこで買うのがお得か?」
キーワードの特徴「〇〇 とは」
「〇〇 原因」
「〇〇 方法」など

悩みや疑問そのものを表すキーワード

検索ボリュームが大きい傾向
「〇〇 比較」
「〇〇 おすすめ」
「〇〇 選び方」
「〇〇 料金」など

複数の選択肢を比べるキーワード

より具体的になる
「商品・サービス名」
「企業名」
「(商品名) 口コミ」
「(サービス名)申し込み」など、

購入に直結するキーワード
有効なコンテンツ
(アプローチ方法)
・ブログ記事
・オウンドメディア
・用語解説
・ノウハウ記事
※売り込み色を薄くし、情報提供に徹する
・機能や料金の比較表
・導入事例、お客様の声
・サービスの選び方ガイド
・ランキングコンテンツ
※客観的な判断材料を提供する
・サービス紹介ページ
・料金プランページ
・無料トライアル/デモの案内
・よくある質問(FAQ)
・問い合わせ/申し込みフォーム
※購入の後押しと手続きの簡便化

「〇〇 課題」といった認知段階のキーワードから「〇〇 比較」「〇〇 事例」といった検討段階のキーワードまで、顧客をゴールまで導くようにコンテンツを配置しましょう。

キーワードの妥当性を考える

検索数が多いという理由だけでキーワードを選ぶのは危険です。

そのキーワードで検索するユーザーが、本当に自社の見込み客となり得るのか「キーワードの妥当性」を吟味する必要があります。

例えば、法人向けサービスを提供しているのに、個人からの検索が多いキーワードで上位表示されても、事業の成果にはつながりません。

自社のビジネスときちんと結びつく、質の高いキーワードを見極める視点が必要です。

ロングテールキーワードの活用

ロングテールキーワードの活用

「MAツール 導入」のような検索数が多いキーワード(ビッグキーワード)だけでなく「MAツール 中小企業 おすすめ 比較」といった、複数の単語を組み合わせたロングテールキーワードを積極的に狙いましょう。

ロングテールキーワードは、検索数は少ないものの、検索意図が具体的であるため、非常に購買意欲の高いユーザーである可能性が高いです。

競合も少なく上位表示されやすいため、着実にコンバージョンを積み上げる上で非常に有効な戦略となります。

サイトの立ち上げ時には、おすすめのキーワードです。

E-E-A-Tを高めて信頼性と専門性を確立する

E-E-A-Tを高めて信頼性と専門性を確立する

E-E-A-Tとは、Googleがコンテンツの品質を評価するための基準で、経験(Experience)・専門性(Expertise)・権威性(Authoritativeness)・信頼性(Trustworthiness)の頭文字を取ったものです。

特にBtoBでは、信頼できる情報かどうかが厳しく判断されます。

誰が書いたか(著者情報)を明記したり、独自の調査データや詳細な事例を掲載したりすることで「E-E-A-T」を高め、読者とGoogleの両方から信頼されるサイトを構築しましょう。

ユーザーファーストなコンテンツを作成する

SEOの本質は、上位表示させることではなく、ユーザーの疑問や課題に分かりやすく、深い部分まで応えることです。

常に「この記事はユーザーの課題解決に本当に役立っているか?」と自問自答し、読者にとって最も価値のある情報を提供することを第一に考えましょう。

このようなユーザーファーストなコンテンツが、結果的にGoogleからも高く評価され、長期的に安定した上位表示につながります。

BtoBにおけるSEO対策を実践しリード獲得を加速しよう

BtoBにおけるSEO対策を実践しリード獲得を加速しよう

BtoBにおけるSEOは、広告費に依存しない資産性の高いリード獲得チャネルを構築し、企業の持続的な成長を支える強力なマーケティング戦略です。

効果が出るまでには時間がかかりますが、記事でご紹介したステップに沿って、ユーザーファーストなコンテンツを継続的に発信し続ければ、必ず成果につながります。

しかし「何から手をつければ良いか分からない」「より実践的なノウハウを学び、最速で成果を出したい」とお考えのWeb担当者様もいらっしゃるかもしれません。

EXTAGE株式会社ではSEO対策のプロが、BtoBに効果的なコンテンツ制作を二人三脚で伴走します。

「サイトの分析をしてほしい」「運用を丸投げしたい」「この部分だけお願いしたい」といったご要望にもお答えできるので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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