読了率ってなに?計測するとどんなことが分かるの?
このようにお悩みの方へ、以下について解説していきます!
本記事の内容
- 読了率とは
- 読了率を計測するメリット
- 読了率の計測方法
- 読了率を向上させる方法
この記事を書いている僕はWebマーケティング会社を経営しており、現在では上場企業をはじめ複数の企業コンサルを承っています。
EXTAGE株式会社 代表取締役|上場企業を含むSEO担当社数は30以上|出版書籍『文章でお金持ちになる教科書』『Webライターが5億円稼ぐ仕組み』
EXTAGE株式会社 ライティング責任者|記事執筆・添削数は累計3000記事以上|Webライター100名以上が在籍する講座を運営
Webサイトの分析時はユニークユーザー(UU)やページビュー(PV)を見ることが多いかもしれませんが、それだけでは本当に読者が記事を最後まで読んだのかが分かりません。読者の動きを正確に把握するためには、読了率の指標を用いて計測することが重要です。
そこで本記事では、読了率の計測方法や向上させる方法について解説していきます!
そもそも読了率とは?
大前提として、読了率とは記事を最後まで読んでくれたかどうか判断する指標のことです。読了率を測れば、読者が最後まで記事を読んでいるのか、その記事は読者に影響を与えられているのかが分かります。
通常ブログや記事のアクセス解析をする際は、ユニークユーザー(UU)やページビュー(PV)に注目しがち。しかし記事を開いてからすぐにブラウザバックされたり、読者が思っていた内容ではなく離脱されたりする可能性もあるので、UUやPVだけでは本当に記事が最後まで読まれているかは分かりません。
<補足>ユニークユーザー(UU)とは?
特定の期間にWebサイトへ訪れたユーザー数のこと
※一定の期間に何度訪れても「1」とカウントされます
<補足>ページビュー(PV)とは?
1ページあたりの閲覧合計数のこと
※ブラウザバックなどで戻ると新たに閲覧数としてカウントされます
そのため、読者が記事のどこまで読んでくれているのか、どこで離脱してしまうのかを読了率を用いてきちんと計測&改善する必要があります。
ちなみに、読了率は最後まで読んでいないとダメ!というわけではありません。
読了率が低くても、どこに遷移しているのか把握することが重要。読了ポイントでバナーをクリックして商品やサービスの申し込みページに遷移していれば、記事の目的を果たしているといえるためです。
ただし読了率は記事単体の数値では計測ができません。記事単体だけでは、読了率が高いか低いかは判断ができないからですね。サイト全体の各ページ読了率の平均値を出して、各ページの読了率を比較することで判断してください。
また、似たような言葉に「スクロール率」がありますが、これは読了率とイコールではありません。スクロール率は、記事全体を100%とした時に記事の何%までスクロールされたのかを表す数値です。読了率とあわせて計測し、記事の分析に活用しましょう。
読了率を計測する3つのメリット
では、読了率を計測するメリットを3つ紹介していきます!
- コンテンツの質を計測出来る
- 読者のニーズが分かる
- 記事のリライトに役立つ
①コンテンツの質を計測できる
まず読了率を計測すれば、コンテンツの質を客観的に計測できます。
当たり前ですが、読者が記事に求めていることはそれぞれ異なります。どれだけ多くの人に読まれたかだけが重要ではありません。
記事がきちんと読者を満足させられたのか理解するためには、読了率のような客観的な視点で改善をはかりましょう。
②読者のニーズが分かる
そして、読了率は間接的に読者のニーズも分かります。
繰り返しますが、記事はUUやPV数だけで記事の良し悪しを判断することはできません。重要なのは、その記事が読んで欲しい箇所まできちんと読まれているかどうかです。読了率が低く、途中で離脱しているのなら、読者のニーズに沿ったコンテンツが届けられていないかもしれません。
一方で、遷移させたいリンクやバナーの手前で計測が終わっている場合は、上手く記事設計ができているといえるでしょう。
③記事のリライトに役立つ
さらに、読了率は記事のリライトにも役立ちます。
例えば、記事が最後まで読まれておらず、途中で離脱されている場合に読了率を参考にしてみてください。ライティングか装飾か、広告や訴求部分の位置が原因なのか…。読了率を測ることで読者の行動が読み取れるので、必然的にリライトしなければいけない箇所が浮き彫りになるでしょう。
客観的にコンテンツの質を計測できて読者のニーズが分かったら、その部分を改善していけば良いだけ。主観だけで記事構成を変えたり、記事のボリュームを増やしたりするのではなく読者の行動に合わせて改善をしていきましょう!
読了率の計測方法
次に、読了率の計測方法を3つ紹介します。
- GoogleアナリティクスとScroll Depthを使う
- Google タグマネージャーを使う
- ヒートマップを使う
①GoogleアナリティクスとScroll Depthを使う
Googleアナリティクスで計測するには「Scroll Depth」というプラグインを使用しましょう。
導入することで「Baseline」「25%」「50%」「75%」「100%」の単位でスクロール量と指定箇所までのロード時間が分かります。導入方法は以下の通り。
- JavaScriptのファイルをダウンロードする
- サーバーにファイルをアップロードする
- 計測したいページのヘッダーにタグを貼り付ける
- Googleアナリティクスで計測できるようになる
導入が終わってからは、Googleアナリティクス上で読了率を計測できます。行動→イベント→ページ→ページ一覧の中から確認したいページ→「Scrooll Depth」→「Percentage」の順でクリックをしてチェックしましょう。
ただし、スクロールは下にのみ有効で上に戻る場合は機能しないことを覚えておきましょう。
②Google タグマネージャーを使う
Googleタグマネージャーを利用すれば、自身で読了ポイントの基準を設定ができます。導入方法は以下の通りです。
- 読了ポイントとしたいリンクやバナー、画像などのCSSclassを取得
- Googleタグマネージャーにログイン。左のメニューから「変数」→「設定」
- 可視性の「Persent Visible」と「On-Screen Duration」にチェックを入れる
- 左メニュー「トリガー」→「新規」から以下トリガーを設定し、保存する
- トリガー名:任意
- トリガーのタイプ:要素の表示
- 選択方法:CSSセレクタ
- 要素のセレクタ:.”①のCSSclass名” ※頭にピリオドを忘れないよう注意
- このトリガーを起動するタイミング:1ページにつき1度
- 視認の最小割合:1
- このトリガーの発生場所:すべての表示イベント
- 左メニュー「タグ」→「新規」からタグの設定を行って完了
- タグ名:任意のタグ名
- タグのタイプ:Google Analytics
- トラッキングタイプ:イベント
- カテゴリ:任意のカテゴリ名
- アクション:{{Page Path}}
- ラベル:{{Percent Visible}}
- このタグでオーバーライド設定を有効にする:チェックする
- トラッキングID:Google AnalyticsのUAから始まるID
- トリガー:④で作成したトリガー
- 非インタラクションヒット:真or偽(真→直帰率やページ滞在時間に影響を与えない、偽→直帰率や滞在時間に影響を与える)
- ⑥タグを保存して、公開する
これでタグマネージャーでの設定は完了です。確認方法は、Googleアナリティクスログイン後左メニューの「行動」→「イベント」→「上位のイベント」をクリック。⑤で設定したカテゴリ名で、設定が追加されているのが確認できます。読了数が表示されるので、セッション数で割って読了率を計測してください。
③ヒートマップを使う
ヒートマップとは、色の濃淡で読者の動きを可視化できるツールです。読了率の他に、以下のことが分かります。
ヒートマップで分かること
- 記事のどこがよく読まれているか(熟読率)
- 記事のどこをクリックされているのか(クリック率)
- ユーザーのマウスの動き(マウスブーム)
ヒートマップを使うには、サービスへの登録が必要となります。そのため、まずはGoogleアナリティクスやGoogleタグマネージャーを使ってみてください。さらに読者の動きを知りたいとなったら検討しましょう。
読了率を向上させるには?
では、読了率を向上させるにはどのようにすれば良いのでしょうか。結論、記事の質を上げれば読者が最後まで記事を読んでくれる可能性が高くなります。
記事の質を上げるためにできること
- ターゲットを明確にする
- ユーザーのニーズを理解する
- ユーザーの欲しい情報を完結に提示する
- 記事タイトルと内容を一致させる
- 目次や内部リンクを上手く利用する
- 網羅性、独自性を高める
- 画像や図解、表など視覚的に訴える
- 専門用語などの難しい言葉を使わない
上記は一例にすぎませんが、読者が求めている記事を提供すれば質の高い記事になります。そうすることで、読了率をあげられるんですね。誰に記事を届けたいのか、ユーザーは何を求めているのかきちんと分析した上で、読者ファーストになるように記事の質を高めましょう!
まとめ:読了率を計測しながら記事をリライトしていこう!
本記事では読了率について解説しました!
本記事の内容
- 読了率とは記事を最後まで読んでくれたかどうか判断する指標
- 読了率を計測するメリット
- 1:コンテンツの質を計測できる
- 2:読者のニーズが分かる
- 3:記事のリライトに役立つ
- 読了率の計測方法
- 1:GoogleアナリティクスとScroll Depthを使う
- 2:Googleタグマネージャーを使う
- 3:ヒートマップを使う
- 読了率を向上させる方法
- ターゲットを明確にする
- ユーザーのニーズを理解する
- ユーザーの欲しい情報を完結に提示する
- 記事タイトルと内容を一致させる
- 目次や内部リンクを上手く利用する
- 網羅性、独自性を高める
- 画像や図解、表など視覚的に訴える
- 専門用語などの難しい言葉を使わない
読了率で分かるのは、単純に記事を最後まで読んでいるかどうかだけではありません。計測の仕方次第では、遷移させたい箇所まで読まれているかどうかが分かります。UUやPV数だけにとらわれず読了率を用いて積極的にリライトをしてみましょう!
ただし、読了率はあくまでも計測の指標であるだけで、記事改善のための手段に過ぎません。読了させることが目的とならないように注意してください。
記事分析については僕もお手伝いが可能です。お困りの方は、お気軽にお問い合わせページよりご連絡ください!
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